タロットリーディングの場所

天・地・人という言葉がありますが、これら三つの視点から物事を見ていくのは有意義です。

このことは、タロットリーディングにおいても当てはまると思います。

まず「」ですが、「天から与えらるもの」として考えると、この場合は、タロットリーディングを行う時やタイミング、あるいは機会と言ってもよいでしょう。

そもそもリーディングする機会がないと始まりませんし、その機会自体は後述の「人」が作ることとは言え、やはりリーディングにふさわしいタイミング、時間というものはあると考えられます。それがピッタリと合った時は、いつも以上のすばらしさ、シンクロニシティ、神秘性を感じるかもしれません。

これは、巡り合わせや縁のようなものとも言え、お互いにふさしいタイミングで、クライアントとリーダーが出会うことがあるように思います。(うまく行かないリーディングであっても、それはある意味、ジャストタイミングなのかもしれません)

そして順番は後先になりますが、「」は、ほかならぬタロットリーダー自身の能力、知識、技術が関係することです。

当たり前ですが、タロットの知識、リーディングの技術が未熟では、リーダーにも、クライアントにとっても満足なリーテイングはできません。

素質というのもあるかもしれませんが、それよりも、学んで修練していく、その人の努力と行動がリーディングの技量を向上させます。

最後に「」ですが、これは、単純にタロットをする場所や環境に該当させることができます。

今回はこれについて中心に述べたいと思います。

タロットリーディングにふさわしい場所はどこかということを論ずる前に、実際に私が経験したところでは、リーディングの質が場所によって左右されることがあるという事実を、まずはお知らせしておきたいです。

一番ひどかったのは、詳しくは書けませんが、とある占いの館での経験(場所)です。

ここは、本来、占いにもリーディングにもふさわしい場所ではなく、大規模なゲームセンターの隣で、とにかく騒音が激しいところでした。また人通りも多く、一見、それは集客的にはよい場所と思われがちですが、人通りの質にもよりますし、占いなど、悩みごとの相談をするような場所は、あまり表立ってもまずいわけです。

人通りが多くても、そこから一歩奥まったところとか、少し落ち着いた雰囲気になっている場所のほうが、人の心理として、相談には訪れやすいものなのです。

衆目にさらされるような場所で、話している内容も丸聞こえのような環境では、よほどの目立ちたがりの人以外は、普通は避けるでしょう。(笑)

あと、静かな店内ではあっても、余計なものがあるところは、リーディングに集中できないことがあります。慣れてくれば、周囲のモノとか人とかは気にならなくなりますが、それでも、なぜかリーディングに入りにくい感じになる「モノ」とか「場所」はありました。

例えば、置物とか絵、石などの、何か特定のエネルギーとか念が入り混み過ぎているものがある場所、あまりにたくさんのモノがある部屋などです。

それから、タロットカードの種類や大きさによっては、そもそも机(テーブル)がタロットを展開するのに狭い(小さい)ところもあります。

この場合は、タロットのサイズが小さいバシージョンのものを使うか、広い場所(机)を確保するかになりますが、タロットは普通サイズのほうが、インパクトや印象の面でも違い、厳密にはカードの見え方も異なるので、それがリーディングに影響することもあり、できれば、タロットのサイズは小さくしたくないものではあります。(携帯的にちょっと行う程度の時には、逆にミニサイズは有用ですが)

本来ならば、タロットリーダーが落ち着いてリーディングに集中できる専用の部屋を用意できればよいのですが、物理的・経済的事情などによって、そうもいかないところはあるでしょうし、出張リーディングを行うのであれば、必然的に、リーディング環境は変わることになります。

外でリーディングをライブで行う場合、カフェなどの場所がよく利用されますが、ただこのようなところでは、ほかの人の目があること、場所が狭いところが多い(テーブルや間隔が狭い)ので、横の人が気になったり、タロット展開をするのに支障があったりします。

加えて、お店自体が占い(当人たちが占いではないと思っていても、タロットカードを広げることは占いだと見られてしまうことがあります)を禁止しているか、明確に禁止はしていなかったとしても、嫌がられる場合もあります。

タロットリーダーが採用しているタロットリーディングの方法が、必ず、相手(クライアント)自身がカードを引くべきというように決めている場合は、やはり、場所はそれなりにリーダー側で用意する必要がありそうです。

しかし、タロットを引くのは、リーダーや占い師のほうがやってもよいという場合は、今時でしたら、ネットを使って、オンラインでやる方法もできますし、あらかじめ、問いを聞いておいてから、タロットリーダー側がタロット展開したものを撮影し、その映像をタブレットで見せるなどして、リーディングすることも可能かと思います。

極端な場合、タロットを見せなくても結果だけを伝える方法もあるわけです。目的が、相談者・クライアントの癒しや問題解決にあるのなら、出たタロットを絶対見せなくてはならないというわけではないでしょう。

そうすると、全国とこでも、ネット環境さえあればOKとも言えますし、たとえネットがなくても、携帯一本でもリーディング(の結果を伝える意味で)は可能になります。

しかしながら、たとえそうであっても、自分(タロットリーダー)がタロットを引く(展開する)環境自体は、それにふわしい場所が必要です。

散らかっているキッチンテーブルの上で、片手間にタロットを引くとか、地べたにそのままカードを置いてしまうとか、家族がワイワイ騒いでいる中でリーディングするとかというのは、問題だと思います。(それでよいリーディングができるのではあれば別てすが、普通は無理ですし、タロットにも失礼に当たります)

ところで、前に、タロットの浄化について書きましたが、場所も浄化しておくことも、タロットリーディングでは重要だと思います。(場所だけではなくリーダー自身にも必要なことですが)

物理的にゴミが多かったり、モノが散乱していたりするような部屋・場所は言うに及びませんが、一見きれいに見えても、見えない領域で汚れている(穢れている)場合もあり、何となく嫌な感じとか、淀んでいる感覚があれば、浄化グッズや儀式などによって、空間・場所の浄化も図っておいたほうが、タロットリーディングの質もよくなるでしょう。

リーディングごとに場所を変えるよりも、リーディング部屋とか、リーディング専用の机とか、決まったところでやるほうが安定した感じにはなると思います。(エネルギーが感じられる人は、逆にむしろ、その日に合った場所というものがわかるケースもあり、それはそれで移動してもよいと思います)

まあしかし、タロットはすごいところがあり、環境が悪くても、それなりに適切なカードを出してきます。カードそのものは、環境に左右されないと言ってもよいかもしれません。

ただ、その象徴、メッセージをうまく人間側がくみ取れるか、読み取れるかということが問題で、人間はいつも安定しているとは言えませんし、体調や心理状態、環境によって変化しやすく、それがために、なるべく「人間」側のほうが整えておくことが、よいリーディングの質の維持につながるわけです。

タロットを趣味や自分のためにやっている人はともかく、プロならば、どんなところでも、どんな状態でも、依頼があれば完璧にこなさなければならないという人もいらっしゃいますが、個人的には、タロットリーダーも人間なのですから、自分の状態が悪いと自覚できている時は、無理せず、リーディングを断ったり、延期したりすることも悪くないと考えています。(あまりに自己都合や甘えでのものは別ですが)

そして、自分自身の体調や心理状態の管理、コントロールだけではなく、場所や環境を整えておくというのも、先述したように、安定したリーディングのためには必要なことなのです。

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