時間を進めてみる

その名前を書くのも憚られるほどの、例のウィルス問題、世界的にも深刻な状態になってきました。

著名なコメディアン・タレントである志村けんさんも犠牲になってしまいました。子供のころから楽しませていただいた志村さんには、心からご冥福をお祈りしたいと存じます。

さて、そのような状況で、今、非常に一人一人が自覚をもって注意と節度を持ち、そして日本全体として協力して対応していく心構えがますます必要となりましたが、同時に、不安や恐れ、心配、ネガティブな思いも増大している人が多いのではないかと思います。

それは状況を見れば仕方のないことかもしれません。ウィルスの影響と被害が甚大なヨーロッパでは、精神的に病む人も増えていると聞きます。

実際の感染対策も急務ではありますが、このことにより、震災の時もそうでしたが、メンタルダメージを受ける人も多くなっていると考えられますので、メンタル面のケアも考え、実施していくことが求められます。

前にも書きましたが、昭和がモノを中心とする時代だとすると、平成は心や精神に注目が集まる時代と言えました。そして、令和以降は、モノと心、物質と精神を超えた(統合した)霊・魂ということに、一般的にも観点が移るのではないかと考えています。

ということで、振り返れば、平成の時代、メンタルに関心が行くことで、そのケアーや癒しをする人たちも増加したように思います。

もちろん、精神医療・保健という、公的な面、アカデミズム的な方面の発達もあったと思うのですが、民間や一般の人のメンタル(心・精神)への注目度、そしてそれに関する資格や技術的なもの、それを活かしての仕事をする人もたくさん出たように思います。

いわゆるカウンセラー的な人(仕事)など、その典型と言えます。

ですから、今こそ、平成で仕事を始めたメンタル・マインド関連の方々は、何か、皆さんに役に立つこと、セルフケアできることなど、伝えていくとよいと思いますし、経済的に不安があるクライアントに対しても、何か割引とか、サービスが受けられやすい仕組みを提供していただくのもよいのではないかと、個人的には思います。

もっとも、提供する側にも生活がありますから、その辺りはバランスが必要かもしれませんが。

私もタロットカードを使っての、メンタルやスピリチュアル系のはしくれみたいなところもありますので、先日からお知らせしているように、通常価格の7割引きで、今、タロットリーディングを提供しております。

えーとまあ・・・それをしている私は、全然裕福でありません。ですから、「そんな価格でやるのは、仕事としてはどうなんだ!」と、ビジネス的にはあきれられるのかもしれませんが、私にとってタロットの仕事は、生活のためにやっているだけではないので、こういうこともします。

ところで、心や精神が不安になる、鬱的になるという方に、時間の進め方を逆にしてみることを提案します。

普通は、現在から未来へと時間は流れると、皆、思いますよね。そうでないと、日常的、実際的にはおかしなことになります。

しかし、ここで、未来から現在に逆に流れてくると、時間感覚を反転させてみましょう。

つまり、今あなたに起こっていることは、すでに未来が何らかの形でできており、そこからの影響があって今の状態があるとみるわけです。

通常は、(確定していない)未来が不安、心配・・・ということで、それを想像して気持ちが萎えたり、悲観したりして鬱的になります。

けれども、これは、今のあなたが想像(創造でもあります)しての未来です。

ですから、よく言われるのは、今の自分の未来の想像を明るくすればいいという方法です。

それはもっともな話で、今の自分が、また決まってもいない未来を想像して、勝手に悩んでいるのですから、今の自分の未来への想像・イメージさえ変えれば、落ち着けるというのも道理です。

しかし、そう簡単に明るい想像ができないから困っているわけです。

もともと普段からポジティブシンキング傾向で、行動も活発、すぐ実行できるような陽キャラ(笑)みたいな人は、未来への想像をポジティブなものにするのは簡単なことでしょう。

ですが、普通の人とか、ネガティブ・心配性な人は、なかなか明るい未来をイメージすることは難しいものです。ましてや、今、世界中で大変になっているネガティブさが蔓延するような事態では、明るくなれ、というほうが無理です。

私など、この心配性の傾向を持ちますから、気持ちはよくわかります。

それでも、ここで、時間の流れを逆にした思考をしてみます。

その時のコツは、時間をかなり進めてみるということです。

だいたい、過去のパターンとか、直近の状態をそのままトレースして、現在→未来のイメージを多くの人はしています。

ということは、ここ最近とか、少し前の過去のものを題材にして未来予測をしてしまうので、どうしても、今がネガティブ状態なら、未来もネガティブなものしか想像がつかなくなってしまうのです。

ですから、時間のスパンを直近の過去と現在よりも長くして一年後、数年後、10年後くらいの未来へと飛ばしてみるのです。要するに、今に影響している色濃いネガティブ材料・要素を排除するわけです。

そして、白紙のような状態で、明るい、あるいは希望する未来を想像します。そうなっているということを強く思うのが大事です。

その未来が選択されているという思いが強くなればなるほど、未来はあなたの意識では確定状態に近くなります。

これは現実にイメージした未来を引き寄せるための確定というより、イメージや意識での確定の思い・傾向というものを作り上げ、その作業そのもの(プロセス自体)に大きな意味があるというものです。

それで、時間の流れが逆になると見ていますから、将来が明るいものならば、当然現在にそれが流れてきて、「今」がそれに向かうための過程ポイント(地点)になって、気持ちは明るくなってきます。

未来はたくさんの世界(未来像に至る)線に分かれていて、そのどれもが可能性として「今」にあっても、選ぶのは自分の「今」(の気持ち)であるということがよく言われます。

時間の流れが未来から来るという設定においては、たくさんの未来像があるのは同じでも、今(の気持ち)がそれを選択するのではなく、先に未来に飛んで決めてきてから、それが流れてくるのを待つという感じになります。

従って、今のあなたの状態・状況に関係なく、未来そのものをとにかく先に決めること、それがとても大事になってくるのです。

これはマルセイユタロットでは「女帝」と関係します。

今は破壊として「13」が起こっていると言えますが、破壊は創造の裏返しでもあり、セットと言ってよいものです。そして、「女帝」は同じという数を持ち、創造に関係します。

つまりは、あなたは「女帝」となって、今破壊されつつある(自分の)世界を、先に計画し、よいものを創造(想像てもあります)しておくことなのです。

ウィルス後の世界であなたは、よい意味で(希望的に)、何がしたいのか、どうなりたいのか、そういう思いを先回りして、時間を進めて、創造するのです。

これは、時間が過去→現在→未来という通常の感覚では、直近の過去と今現在のあなたが得ている情報に大きく左右されてしまうので、明るい未来、なりたい自分とか、希望する将来など、なかなか想像できないのが普通であることは、今までで述べてきました。

しかし、未来から現在へと時間の流れを逆転させ、通常思う未来の想像よりも、もっと先の未来へ時間を進めて想像することにより、今の囚われが少なくなって、ポジティブなものや、よいと思えるものが出やすくなるのです。

それが少しでもできると、未来から今に向かって時間が流れて来るわけですから、不思議に、気分は多少なりとも明るく変わってくるでしょう。ある意味、現実逃避(笑)をうまく使うテクニックと言えます。

パラレルワールド的に言えば、短期的ではないもっと先の未来の自分の世界に行き、そこの自分から、今の自分に念を送ってもらうみたいな感じですね。

少なくとも、完全によくなる世界は見え(想像でき)なくても、この騒動が収束している世界は意外と想像できるのではないかと思います。

もちろん何度も言うように、短期的には想像としても、今の状態なら無理だと思います。

けれども、長期的に見れば、誰でもそれ(収束)は思えるでしょう。どんなものでも、ずっと同じということはなく、この世の理として、必ず創造・維持・破壊、言い換えれば、発生、ピーク、収束となります。

あなたが永遠に現実世界では生きられないように、ほかのものも必ず衰え、滅びて行きます。それは自然のサイクルです。

ということで、収束する世界はわかるわけですから、その世界に自分を飛ばして、しばらく夢想するのも、実は今の自分に役立つことは、ここで述べた通りです。

悲観せず、あなたも時間を進めてみましょう。

これはまた、マルセイユタロットで言えば、「運命の輪」を回すことにもなるのです。

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