トランプと小アルカナ ゲームつき

マルセイユタロットの小アルカナとトランプカードは、とてもよく似ています。

違う点と言えば、その枚数で、小アルカナが56枚、トランプが52枚です。

とすると4枚の違いがあるのですが、その4枚とは、小アルカナの宮廷カードに騎士が存在することによります。

すなわち、トランプには騎士(ナイト)はなく、人物の絵札として、皆さんにもおなじみの、ジャック、クイーン、キング(数でいえば11,12,13)があるだけとなります。

ここからすると、騎士は特別な存在であることがわかります。マルセイユタロットを学習すればそれはわかるのですが、ここでは、騎士が何らかの秘密を握っているとだけ言っておきましょう。

ただし、トランプには、ジョーカーがついていることがほとんどで、ジョーカーを枚数に入れると変わってきます。ちなみに、ジョーカーは、タロットでは大アルカナの「愚者」に相当すると言われ、見た目やトランプゲームでの機能からも、それはうかがえます。

とりあえず、トランプを、ジョーカーを除く52枚だとすると、そのうち、スペード、ハート、クラブ、ダイヤの4組に分かれて、各13枚ずつになりますので、その4組を春夏秋冬の四季に置き換えますと、ひとつの季節が13週と考え、13×7で91となります。これが4つあるわけですから、91×4=364という数が出ます。

さらににジョーカーを加えると、365になりますから、トランプは、おそらく意図的にこの枚数にされており、私たちの一年、実際的な一年サイクル、日々の毎日を象徴させていたのではないかと推測できます。

いわば、日常を表しているわけですが、日常の中にも非日常性はあり、それが絵札やジョーカーなど特別なカードとして表されているのかもしれませんし、日常の退屈さを補う意味で、ゲームをする(刺激を受ける、楽しむ、他者と交流するなどの)ことが、トランプカードの役割、使命みたいなものを示しているのかもしれません。

タロットも一般にはゲーム道具として流布したところがありますから、実は、意外に、ゲームをする(させる)ことの深い意味が、タロットやトランプには込められていた可能性があります。

カードゲームというのは、札が配られることから始まることが多く、というものに大きく左右され、また、ただ運に頼るのではなく、それなりの戦略を練って戦術を駆使することで、ゲームに勝つことができます。

さらにゲームは、自分一人でやるのではなく、ほとんどは何人かで行うことで楽しめ、人のカードの出方・利用の仕方で、局面も変化します。

カードゲームの最中には、まるで神が降りてきたかのような体験もあるでしょうし、きちんと計算通り勝利することもあるでしょう。

私たちの人生も、日常生活の中で、毎日同じようなことを繰り返しつつも、特にイレギュラーなことや、シンクロニシティ、神秘的な体験をすることがあります。

運命に翻弄されながら、自分の意志と行動で何かをつかむこともあれば、他人の助けや影響によって、大きく事態が変わることもあります。

それはまるで、カードゲームをしているのと同じではありませんか?

そういえば、タロットの大アルカナのナンバー1を持つカードは「手品師」であり、大道芸人として芸を披露していますが、ゲームをしているようにも見えます。

「手品師」は現実の生活空間に入ることも意味しますが、私たちは、まさに実際の生活というゲームの中に入り、ゲームの中で、カードのようなゲームをして、自分の人生そのものがゲームであることを知るのかもしれません。

さて、トランプにも小アルカナのように、意味が当てはめられています。

今述べたように、四季を表すとされている部分もありますし、西洋の古代エレメント思想でメジャーな、四大元素(風・水・火・地)に配当されるところもあります。それは小アルカナと同じと言ってもよいです。

ただし、タロット(小アルカナ)とトランプでは、同じ4組に分かれているとは言え、当てはめ方が違うこともあります。それは人や流派、地域によって、象徴の表現、配当が異なるからです。

ここはあえて、私のやっているマルセイユタロットからのものを用いて、トランプに当てはめてみます。

すると、剣がスペード、杯がハート、杖がクラブ、玉がクラブとなります。(もろちん、先述のように、流派とか人によって当てはめ方は違います)

また、(昔の西洋での)四つの職業をトランプ的に一般的なものとして示すと、スペードが騎士で、ハートが僧侶、クラブが農民、ダイヤが商人となっています。

タロット小アルカナでは、剣が騎士、杯が僧侶、杖が農民、玉が商人になりますね。それも当然で、剣が騎士なのはそのままですし、杯は聖なる杯であり、心を扱う分野であるのなら、僧侶(修道士とか神父・シスターなど聖職者に当たるでしょう)はぴったりですし、杖は棍棒ですから農業という感じがし、玉はコインなので、当然、商人を表すのが妥当だと言えます。

ここで面白い遊びをしたいと思います。

タロットの小アルカナになぞらえて、四つの□を並べます。直感でピンと来たものひとつを選んでみてください。

 

□    □    □    □

 

それぞれ何の絵柄(4組)を表しているかは、一番下に書いていますので確認願います。

あなたが選んだ表の特質が、あなたの気質を示すと見ます。あなたの行動原則とか価値観を表すと考えてもいいです。

ちょっとスピリチュアル的に、あなたの強い関連性のある前世とか、家系的なつながり、因縁みたいなものも示していると見るのもありです。あまり深くは考えないでください。なにせ、これはゲームですから。(笑)

ほかに、今のあなたにとって必要な気質、そいう人になっておくのもいいよ、と受け取ってもOKです。

簡単に、それぞれ4つの職業気質を書いておきます。

剣・騎士…戦いに挑む人、戦略を練る人、前向き、切り開く、開拓、ベンチャー、目的達成に向かう、学ぶ、技術を磨く

杯・僧侶…心を癒す人、神秘・聖なるものとふれあう、精神を高める、交流、交際、受け入れ、浄化する、熟成させる

杖・農民…作る、創造する人、生み出す、育てる、開墾する、耕す、働く、力を入れる、運動する、行動する、守る、助け合う

玉・商人…サービスを提供し、利益を得る人、お金を動かす、稼ぐ、借りる、貸す、貯める、投資する、実利を見る

まあ、単純に、あなたが仮に、この4つの職業や仕事をする人のうちどれかならば、何を思い、何を大切し、どう動くか、でイメージすると、回答が得られるということです。

ゲーム的に、楽しんでやってみてください。

あと生徒さんには、小アルカナの読み方の多大なヒントを与えているつもりですから、自分なりに、ブログ全体から読み取ってくださいね。☆

 

 

※表側の絵柄  向かって左から、「杯」 「剣」 「玉」 「杖」 です。

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