タロットグループにおける利点

かつて、カモワンタロットを日本で学ぶ場所(学校)として、国際タロット学院→タロット大学という機関がありました。

私もここの出身です。

ここ(その時代)での思い出話は、それこそ山のようにあるのですが(笑)、それはまあ、いいとしまして、今日は話したいのは、学びのグループについてです。

タロット大学(時代)では、東京を本部にして、仙台、名古屋、大阪、福岡という各都市を拠点とし、時折、講師陣が出張して、その他の都市などで講座を開催するようなこともありました。

そして、この拠点となっていたところには、自然発生的に、タロットの学習グループが存在していました。

私は関西・大阪でのグループの創成メンバーの一人でした。

私は当時、とてもカモワンタロットの学びと実践が好きでしたので、夢としては、大阪だけではなく、各都市のグループ同士とも交流して研鑽し、学びや技量も高め合いたいと考えていました。

実際、少しずつ、その機運も高まって来て、別都市グループとの合同勉強会なども実現できそうな雰囲気にもなってきていました。

しかしながら、事情をご存じの方がいらっしゃるとは思いますが、タロット大学とカモワンスクールの分離問題が起き、こういったカモワンタロットをメインとする学びのグループは自然消滅か、形を変えていくようなことになりました。

ちなみに、関西・大阪でのグループは、少し変化はしましたが、いまだ大元のグループは健在しており、毎月、大阪でカモワンタロット、及び、マルセイユタロットのリーディング勉強会を開催しています。(私はほとんど行けておりませんが・・・メンバーとの交流は続いています)

おそらく初期のコアの形のまま、今も継続しているのは、たぶん関西・大阪グループだけではないかと思います。

こうしたグループを作り、参加活動してきた感想としては、やはり、よかった面がたくさんあるなということです。

そもそも、私は動きが早いほうではありません。

これまで、いろいろな講座に参加し、学びを深めてはきましたが、特にビジネス系においては、言われたこと、学んだことを素直に実行に移す、シンプルな動きの早さ(実行力)が要求されます。

正直、成功哲学の王道(黄金)ルールのひとつとして、とにかく学びを素早く実行する(そして検証・改善し、再実行していく)ことが言えると思います。こういうことができる人が(いわる一般的に言われる)成功の可能性が大いにあるわけです。

私はこういうタイプではないので、学びはしても、いろいろと考えてしまい、結局、動かないままということもよくありました。(苦笑) まあ、今ではそれも個性として受け入れています。(甘んじるというのとは違いますが)

しかし、タロットの場合は違いました。講座後のグループ創設、グループの中での様々な作業など、自ら買って出ることが多く、それは苦にならずに、むしろ楽しいものでした。

ですから本当の意味で、自分が興味や関心を持ち、価値を感じているものならば(必要・不必要とか、成長のためかどうかとか、そういう観点ではないものです)、普段動かなくても、時に早く動いて活発になる(こともある)のだということです。

逆に言うと、それだけ自分を動かすものこそ、自分にとって大事なもの(になるの)だと言えましょう。

こうした(自分が積極的に)学習グループを作るというのも、そういう現れの可能性があります。

ただ、情熱は冷めるものでもあります。何かの学習グループを創設したメンバーであっても、やがては離れ、その学びさえ飽きたり、否定したりする人もいます。

タロットの4組的には、「杖」が火であり、情熱や行動を象徴し、最初はこういう着火により、行動して発展していきますが、それだけでは、やがて火も消えていきます。

ですから、他の要素、「剣」・「杯」・「玉」も継続や存続、変化には必要素となります。

例えば、杯(水)の潤いや感情としては、メンバー同士の学び以外の交流(食事会とか飲み会とか)、玉(土)として会費の徴収、それによる運営、剣(風)として、学習自体の研鑽、理念や組織の方向性・まとめを決めていくことなどがあるでしょう。

関西・大阪のグループがいまだに存続しているのも、実は「杯」の部分が大きいのではないかと思います。(必ず、勉強会のあとには食事会を開いているようです)

さて、タロットの学習グループにおいては、面白いことがよく起こります。

私自身の講座の生徒さんにもグループはあり、卒業後は、アフターファーローも含めて、その学習グループに、希望者は入っていただくようにしています。

そこでリーディングの討議などが、よく起こります。(私自身が課題としてネタを提供することもあります)

すると、当然ながら、様々な見方や意見が出ます。これは、別にタロットグループに限らず、どの分野でも起こることでしょう。

しかしタロットで面白いのは、見えない流域の働き(接触)があることで、カードの絵柄の象徴性により、言わば、グループの参加者の潜在意識下において、ある種のデータ共有化が起こり、課題の展開(出たタロットカード)において、一人一人、自分に関係した問題性を認識したり、まるで集合知のような形で、一人や二人程度では出なかったアイデアや読み方などが登場してくるのです。

そして、タロットの学習グループなので、参加者は、皆、タロットを知っていますから、よりカードの印象も残ります。

たとえ残らなくても、無意識下において、刻み込まれているとも考えられます。

そのことが、たとえ他人の問題と、それに対するリーディングであっても、自分の中でつながるものができ、言わば、知らず知らず、自分の問題性とも向き合っていることになり、また解決に向けたことも、自然になされているというわけなのです。

まさに集合的な作用が働くと言った感じです。

実は、学習グループだけではなく、こういったことは、体験会などでも経験しています。

マルセイユタロットの体験会もオンラインで今後開催する予定ですが、今度はこの集合的作用に力を入れた体験会、いわばリーディング中心の体験会を行ってみようと考えています。

私がリーディングするだけではなく、参加者の方に、タロットのことは知らなくても、直感とかご自分の経験から、他の方の問題や望みに対して、何らかの感想とか意見を述べてもらうというようなイメージです。

マルセイユタロットの場合、カードの絵柄自体はシンプルなものですので、意味がわからなくても、なんとなくこういう雰囲気であるとか、このような感じという印象は、誰でも持てるように設計されています。

ですから、カードの意味をまったく知らなくても、体験会の場合はいいのです。

よく言われるように、他者は自分の鏡のようなものです。他者のことでも、自分に関係しているということがわかれば、タロットリーディングが立体的で多角的、双方向性的なものであるのがわかるでしょう。

とにかく、この現実世界は、一人だけで成立しているものではなく、また、一人一人、個性を持つ世界です。

ですから、一人で解決できないことは意外に多いのです。

そう考えると、この世を生きる術のひとつとしては、他者と交流し、自分を調整したり、癒したり、高めたりすればよいわけです。

つまりは自分一人でもんもんと考えているより、ほかの人とか外部からの意見を入れたほうがよいということです。(いつもいつもというわけではないですが)

一言でいえば、助け合いが鍵になるのです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Top