何か心に痛手を負った時、例えば失恋などの場合、自分を徹底的に劇画化してみると、楽になることがあります。よく「悲劇のヒロイン、ヒーローを気取っているのでは」と批判される態度ではありますが、それを意識的に行うことで、いつしか悲しみの気分と自分が分離し、その間に滑稽さやほかの感情が芽生えてきます。その気分を成長させていくと、痛みは柔らかなものに変わっていくことがあるのです。