タロットは自分を客観視できるツール。

タロットなんて占いでしょ、そんなもの何の役に立つの?


と、特に男性の方々は思われるかもしれません。


ここではタロットを「占い」というアプローチからはずし、あくまでひとつの「ツール」だという前提で話を進めます。


たとえば職場の人間関係で、何か釈然としない居心地の悪さを感じたとします。


ここでタロットを展開します。


すると自分を取り巻く関係図がタロットの絵柄として登場してきます。


じっくりこれを観察すると、自分だと思えてくるカードが必ずあります。と同時に、自分と周囲の関係図も浮かび上がってきます。


その過程で、いかに自分が違う方向を向いて熱を入れていたかがわかったりします。


まあ、平たく言えば、「空気読めてないよ、あんた」(笑) というのが自分で確認できたりするのです。


それはなかなか自分の頭だけの分析ではわからないものです。


「そうかもしれない」と内心感じていたとしても、自分のエゴが認めようとさせず、都合のいいように解釈したり、隠したりしてしまうものです。


それがタロットの絵を使うことで、ある距離感が生まれ、自分で自分の物語をスクリーンで見ているかのような客観が現れるのです。


そんなことだったら、タロットを使わなくても人形とか、キャラクターの絵があるカードでも何でもいいのでは? とも思えます。


いえいえ、タロット、特にマルセイユ版のよいところは、一見中世の西洋の絵柄ですが、そこには時代や国、性別、年齢などを越えた普遍的なパターン(元型)が描かれているため、誰しもが自分やほかの人物などと置き換えることが案外簡単なのです。


そんなこと言っても、あるカードが自分を象徴しているなんて、なぜいえるのか?と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。


極論すれば、「あるカードが自分である」と感じさせるだけでOKなのです。そのカードが自分であるかの証明は必要ありません。


つまり、タロットカードが実際の出来事と符合するかどうかが問題ではなく、自分をカードに託して見てみようというその機会を持つこと自体に意味があるのです。


それだけで自分の中にあった問題が外側に「カード」として投影され、客観視できることになり、そのプロセスにより、すでに問題をコントロールする第一段階をこなしていることになるからです。


自分と問題が一体化して見えない時は問題にふりまわされるだけです。これを外側に取り出すことで、問題を扱いやすくさせる働きがあります。


タロットが占いとして当たるとか当たらないとか、そういう使い方と考え方ではなく、自分と問題を客観視する機会を得ることのできるツールだととらえますと、占いを信じない方、ビジネスをされている男性諸氏の方々などにも有効なものになるではないかと私は考えています。


もちろん、さらに他人にリーディングしてもらえば(タロットを解釈してもらえば)、より客観視できることは言うまでもありません。

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