恋愛から結婚へ
恋愛と結婚はいろいろな意味で異なるところがありますが、現代では恋愛ないところに結婚もできないといった風潮にありますね。
いずれにしても、結婚と恋愛で決定的に違うのは、「2」から別の形態・事象になるということです。
何のことかわからないと思いますが、要は恋愛状態を数で示せば「2」だということで、結婚になると「2」から変わってくるということです。
このあたりは詳しくは私のタロット講座の数の理論のところでお伝えしていますが、簡単にいえば恋愛段階ではまだ個々(男女、個人それぞれ)に別れているということになります。
ただ恋愛の作用によって、一体感や永遠性も感じられる(これは幻想と真実が表裏一体としてあります)ので、恋愛をしている当事者同士では「1」、つまり「私たちはひとつになっている」という場合もあるのは確かです。
しかしながら、冷静に他者から見れば、やはり恋愛している者同士は他人であり、生活やリズムも実は別々のことが多いはずです。
これが同棲したり、一緒の時間と空間を長く過ごしたりしていると、そこにどうしても融合点や接点、もっといえば妥協点も見い出さねばならなくなってきます。
それは別々の二人(の価値観・考え・感情)を合わす作業なので、決して楽ではありません。
楽だと思うのは、まだ同じ時空を長く二人で過ごしていないからです。その場合は少しの時間と空間が接点そのものですから、そもそも合わす苦労は伴いにくいのですね。
ですが、いつも同じ時空にいる場合、接点が常態化されるわけですから、さらにその接点を見つけていくとなると、かなり苦しいことになってくるのです。
これがいわば、現実的に言えば「結婚」となります。
人は他人とひとつになりたいという思いと、他人とは別でいたいという思いが一緒に存在している生き物です。
そのため、近づきすぎれば離れたくなり、離れすぎると近づきたくなります。
相手に興味を持てば持つほど近づきたくなり、「一体となりたい」「すべてを知りたい」と思うようになりますが、一方で「自分を保ちたい」「自分は自分でありたい」という衝動も奥底にはあるので、この双方がバランスよく満たされていると人は快適に感じます。
しかし、それは普通ではあまりなく、実現していれば夢みたいなものです。
それがひととき、うまくいっている状態があります。それこそが「恋愛」モードです。
けれども、そう長く恋愛でもバランスが保っていられないのも世の常です。よって、早晩、夢状態は崩れていきます。
恋愛から結婚へは、多くの場合は自然の成り行き、ゴール、社会常識としてオートマチックに進行しますが、そこからは接点がこれまで以上に続く、別次元の世界に行くことを意識したほうがよいでしょう。
つまり、「2」として個々の感覚でいる限り、「2」の本質である「対立」しかないということになります。
それでは、どうすればよいのかと言いますと、次の新しい次元(結婚)は「3」として、創造の世界だと思うことです。
接点の中に接点を見るには、新しい発想・創造という力が必要です。つまりはそれは新たな「愛」の創造であり、形でもあります。
両者の間に第三の視点を持つことで、これまでの二人(個々としての)とは別の次元に移行します。これは相手との対立があればこそ成立するものでもあります。
あなたが選んだパートナーは、今はけんかや口論もあるかもしれませんが、それはあなたを創造の世界に誘うための働きであり、相手はあなたの愛のキューピッドだとも言えるのです。
ここでいうキューピッドとは、人を結びつかせる存在という意味より、あなたと愛を結びつかせる存在として述べています。
タロットカードを持つ方は、「恋人」カードを見ればよくわかります。
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