気持ちを楽にする基本

タロットリーディングなどで人の相談をしていますと、単純なことに気がついてきます。


しかしそれは実はとても重要なことです。


何かと言いますと、人の思いと話すことのバランスです。


人は、話したいと思う気持ちと実際に話せない状況との均衡が取ることができず、バランスを崩していることが多いのです。


自分に何かの事件が起こればそれに印象づけられた心の作用で、心理的要因として葛藤やストレスが自身の中に生じ、次第に蓄積されていきます。


このあたりはマルセイユタロットの知識がある人ならば、カードの「月」を見ると理解できるかもしれません。


そして普通は家族や友人、身近な人に自分に起こった事柄や気持ちを話すことで、自分のこと(気持ち)をわかってくれることを期待したり、心の整理を図ったり、感情の発散を行ったりします。


つまりは人は話すことで癒され(聴いてくれる相手が必要ですが)、調和し、心のバランスの回復を行うのです。出すものと出されるものの関係であり、(たまった感情)と行動・実際(話すこと)とのバランスだとも言えます。


しかしながら、それができないこともあるわけです。


家族や友人にさえ話すことができない内容である、最初は理解してくれていたが次第に聞いてもらえなくなった、自分が我慢すれば事は済むと耐えてきた、そもそも話を聞いてくれる相手がいない・・・などのケースです。


では行き場のない溜まった気持ちはどうなるのかと言えば、それは膿のようにさらにドロドロと心の奥底に堆積し、潜在意識にまで落ちていくこともあります。


そうなると身体症状や自分でも思ってもみなかった行動が現れ(心身の排出作用や回復運動のこともあるのですが)、体か精神に変調を来して「」になることもあるわけです。


また精神世界的にいうと、潜在意識や深層心理にまで積み重なってしまったものは、それと同じようなネガティブな波動を自分にまとわせ、同等の波長や性質を持つ事柄を現実的に引き寄せてしまうことがあります。


有り体に言えば、悪いと思えること(不幸)が立て続けに起こることもあるのです。


それゆえに、心の思い(たまった感情)を話す(吐き出す)ことは、バランス的にも浄化的にも大変重要なのです。


まじめな人ほど、泣き言や愚痴のように感じて自分の苦しい気持ちを人に話そうとしません。耐えてしまうのです。それがうつの要因になってしまう場合も少なくありません。


「人に話す」その機会をコンスタントに持ち続けることは、自分の、特に心の健康を保つためにも大切です。


前にも書きましたが、話すことは離すことにつながるのです。


そのような機会や相手が見当たらない時は、やはりプロがいます。カウンセラーや占い師もそういう仕事の人になるでしょう。


できれば困り果てて症状が出る前に悩み事を話すことをしていったほうが重傷にもならず、早期解決につながります。相談する相手への極度の依存にならずにすみます。


そして日頃から自分をオープンにすること、自分がどう見られるのかを気にしないようにしていく心を作っていくことも防御になっていきます。


それには外に評価を求めていくのではなく、自分で自分を評価・確立していくシステムを中心に置くことです。


平たくいえば、昨日の自分より今日の自分が成長したか、よい心でいたかを比べるだけでよく、他人や世間の状況と比べないということです。

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