自分に空しさを感じる時
人は誰でもひどく落ち込むようなことがあった時、失敗したと感じた時には、やはり空しくなる瞬間というものはあります。
ただ特別そういうことがないのに、なぜか無性に空しくなったり、ふいに寂しくなったりする時もあります。
確実に「これだ」と特定できるわけではありませんが、その理由のひとつにはやはり人と自然に流れるサイクルにあると感じます。
上昇もあれば下降もあり、そういったいわば波のようなリズムを伴うのが宇宙全体と個々のリズムです。
その時、極点(上と下)にある時は一瞬止まっているようになりますし、極点に近づけけば近づくほどスピードが遅くなるイメージができます。
言ってみれば停滞した(しつつある)ような感じでしょうか。
逆にその部分はまだ固定に至っていないので、妙な不安感を覚えるのもこのタイミングなのかもしれません。
このスパンにいる時、人は理由のないざわつきや恐れ、虚しさを感じるとも考えられます。
またもともと人は生への衝動(性への衝動でもある)と死への衝動(これも性と関係します)を併せ持つ生き物です。(マルセイユタロットの「恋人」カードに描かれています)
自身の魂の揺さぶり、向上、変容を求める時、あるいはそうした事象に遭遇する時、人は自らを統合へ・一体へというような方向に意識を向けていきます。
簡単にいえば個としての自分から、全体として(最少局面では相手と)の気持ちが強くなるということです。
これが実は自分の消滅ということにつながるのです。
個の消滅という観点では、いわゆる宇宙と一体化というような、究極的な上昇方向の統合(天に還る方向)もあれば、自身を物理的な意味で消滅させる破壊・崩壊としてのもの(土に還る方向)もあるのです。
どちらも自分が消えることにより、逆に別の大きなものへと一体化されるという点では同じと言えましょう。
結局何が言いたいのかといえば、空しさ・虚しさを感じているというあなたの中には、「一体化したい」「統合化したい」という思いが募っており、それが満たされないことに理由があると考えられるのです。
究極的には陰陽と呼ばれる両極のエネルギーのアンバランスさにあります。
そして実は、その一体化・統合感を人間の現実レベルにおいてもっとも味わえるのは、男女間のふれあいなのです。それゆえ、男女の営みは時には寂しさを埋めるのに利用されます。
ところがそれはたいてい奪い合いの低次でいびつなものであるため、本当には満たしあえることができず、逆に虚しさを助長させます。それどころか心理的・肉体的・霊的にもダメージを与え合うことになります。
もちろん男女としてではなく、世の中には陰陽エネルギーを体現しているものは至る所にあります。それが宇宙のバランスと表現でもあるからです。
自分に空しさを感じているのならば、バランスが何か崩れているのではと疑ってみることと、反対に波のリズムを思って自然に任せ、あまり考えすぎないことも大切です。
まさに今、そんな状態です。宮城谷昌光さんの本を読んでいたら分からない漢字がどんどん出てくるので、書きとめていたら、膨大な数になり、
漢字の面白さにも気が付いて、今度辞典で調べようと、上下巻の書きこみを始めたところです。
何もやる気がしなくて、今はこれでもいいのかなぁ~と感じています。
>terimuさん
そうですね、たぶん波のほうの理由だと思います。そのまま自然にされていたら、充実のほうに動きだしてくると思いますよ。