タロットの先生を選ぶ

学び」には、いろいろな区分がありますが、そのひとつに、自力と他力、自分一人で学ぶ独力の場合と、先生や指導者から学ぶ場合とがあります。

一人と他人という分け方では、マンツーマンとグループということも言えますね。

タロット学習においても、当然、そうした区分は適用されます。

何事もそうですが、タロットでも、やはり独力で学ぶというのは大変だと思います。

特にマルセイユタロットの場合、口伝に関係することが多く、さらに日本の文献も限りなく少ないので、なおさらです。

逆に、(日本で)メジャーなタロットやカード類は、それだけ本や情報もたくさんありますので、独力で学ぶ環境は整っているのかもしれません。もちろん先生の数も種類も多いことでしょう。

ある面、選り取り見取りなのですが、反面、選択が難しくなることもあります。

タロットを誰か先生について学ぶ利点は、「まなぶ」が「まねぶ」から来ているという説もあるように、先生をお手本として、リーディングや占いの技術を早く身につけることができるという点があるでしょう。

わからないところも聞けますし、システマチックに教えていらっしゃる先生もおりますので、誰がやってもある程度の学習効果が出るようになります。

何よりも、独力は自分の強い意志と計画性が必要ですが、先生や学校的なところで学べば、カリキュラムもお膳立てされていて、自動的に学びが進むようになっています。

反面、たくさんの生徒さんと一緒になることもあるのと、オートマチックに行われる授業の中では、自分の個性に応じた学び方はできにくい面もあるかもしれません。ただそれもマンツーマン授業など、時に応じて選択すれば済むことです。

以上のようなことで、やはりタロットにおいても、先生についたり、学校に入ったりして学ぶことをお勧めしたいです。

まあ、これは私がタロットの講師だからというのではなく、純粋に自分の(学習の)経験も含めて、そう思うから述べています。

ついでにどのようなタロットの先生を選べばよいのかについても、簡単に記したいと思います。

まず、自分がタロットをどう思っているのか、そしてどう活用したいかということが、先生を選ぶうえでとても重要です。

タロットを使う占い師になりたい、タロットで自己を高めたい、癒しやヒーリングの仕事に活かしたいなど、いろいろとあると思います。

当然のことですが、その自分の目的を実現している、あるいは理想としているタロットの先生を選ぶべきです。

先生のやっている、または表現しているタロットを通しての活動と、自分の目指しているものが著しく違っているのは、勉強していても腑に落ちなかったり、自分の学びたいこと・知りたいことと違うという幻滅のもとになったりします。

次に、自分の興味のあるタロットの使っている先生を選ぶのが、やはりいいでしょう。

ウェイト(ライダー)版が好きなのに、マルセイユ系の先生を選択しても、違和感が激しいでしょう。その逆もしかりです。要する自分の好きなタロットを(メインで)使う先生が相性もいいのです。

ただあえて別のタロットを学びたいということならば別です。「カード類は全部好き」という人もOKでしょう。

そしてよく問題になるのが、先生の人格・人間性はどうかという点です。

これも実は、自分の目的によります。

あくまでタロットの知識や技術を身につけることが最大の目標であるならば、先生の人間性や人格は問わない方がいいです。割り切って別で考えましょう。

極端な場合では、医者のケースで考えみるとよいでしょう。

「やぶ医者」だけれど「人がいい医者」を選ぶか、「腕は確か」だけれども、「人としては最低な医者」を選ぶかです。(笑)

しかし、医者の選択は生死に関わりますが、タロットの選択はそんなことはないですから、もっと人間性・精神性のウェートは高くしてもいいと思います。

特に、学びの最中、その後においても、先生と人間的おつきあい、指導を頼みたい、そうしたものを求める人は、人間性・人格も重視したほうがよいです。

と言っても先生も人間です。タロットや占いの世界では、やや変わった人が多いですから、その先生も、普通ではない(笑)ことは思っておいたほうがいいでしょう。

完璧な人などいませんし、どの先生もあなたから見て、長所と思えるところ、短所と思えるところはあります。理想的に見過ぎないようにしてください。

実は、先生も生徒さんによって成長できるところは大きいのです。

結局のところ、先生や師自体を目指すのではなく、その先生・師たちが目指している(いた)境地・理想を、あなたも共感できるか、目指したいと思うかということになると思います。

マルセイユタロットでいえば、「法皇」とその視線の先を観察してみましょうということです。

先生の書いたもの、発信したもの、表現しているもの、学んでいる生徒さんたちの雰囲気・質(善し悪しではなく、自分と異質過ぎないかどうかということ)などよく見て、「この先生とフィールドならば、自分に合っている」と思えば、あなたにとってよい選択になると思います。

有名な先生を選ぶのか、有名なことにはこだわらないのかも、あなたの目的と選択次第です。

埋もれているいい先生もいれば、有名な人にはそれだけのパワーとシステムも整っています。

いろいろと書きましたが、そもそもタロットを学ぼうと思う最初のうちは、目的もタロットの種類などについても知らなかったり、決めていなかったりすることは普通です。

ということは、やはり縁によるところは大きいということになります。

「軽く趣味でタロットでも・・」と思っていたのに、生涯の先生・友人に出会えたとか、深くタロットに魅了されたとか、そういうケースはたくさんあります。

迷ったら、タロットを語る時の、その先生の雰囲気を感じればよいでしょう。先生から、その先生の扱っている「タロット愛」「タロット好き」の雰囲気が伝わってくるかどうかです。キラキラとしたものを感じられればOKです。

あなたにとって最初の先生というのは、いろいろな意味でインパクトがあり、影響を及ぼすことが多いです。別の先生にその後、習うようなことになってもです。

ということで、最初の先生は、あなたをタロットの世界に誘う代理人であり、重要な役割があるのです。

でもそれほど慎重に選ぶ必要はなく(選んでももちろんよいのですが)、やはり、あなたがタロットに興味をもって習いたいと思った時点から、縁で導かれて行きます。

コメント

  1. 久保田百枝 より:

    おはようございます。
    タロットを学ぼうと思ったのは自分の中の迷いの解決だったように思います。
    先生の講義の募集記事を見て、ときめいたのは覚えています(笑)
    勉強を始めて想いが変わったような…どう変わったかは上手に伝えられませんが(笑)
    カードと会話が出来るようになりたいと思っている気がします。
    「縁」が繋がった事に感謝している途中です。

    • miyaoka より:

      久保田さん
      コメントありがとうございます。
      このタロットの場合、直接、タロットを学びたいというものではなく、
      人生の転機とか、久保田さんのように何か迷いを解消したいということが
      きっかけのことが多いですね。

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