講座内容
新講座や今後のタロット講座について。
久しぶりに、今後のタロット講座の予定(概略)などを書いてみたいと思います。
前々からここでもお知らせしていましたように、現在は講座体系の見直しと再構築を図っており、新講座を誕生させる予定です。
入り口となる基礎講座はほとんど変わりないのですが、次のステップの受講形態が二・三、新しくなります。
従来では、基礎講座(基礎コース)の次に発展コースという、プロタロットリーダーになりたい人向けの講座があったのですが、これはこれで残しつつ、もうひとつのルートになる講座を創成します。
それがタロットによる自己実現コース(名称は今後決定します)で、人へのタロットリーディングをすることよりも、タロットを使って自分を成長させたり、解放させたり、自己を実現させたりするにはどうすればよいのかという方法をお伝えする内容になります。
タロットを学び自分に活用したいけれども、別にプロのタロットリーダーになりたいわけではないという人も多くいらっしゃいますので、その方たちへの要望にもかなうものとなります。
このコースでは、私がこれまでタロットを通じて得てきたものを、各々の人生に活用する具体的思考と方策として、様々な観点とアプローチから、特に使いやすく効果的なものを厳選して講義することになります。
タロットリーディングや大まかな象徴、少々の自己投影についてはたくさん講座はあると思いますが、自己活用について特化した講座はなかなかないと思います。実はタロットとは本来、そのための道具でもあるのです。
タロットの本当の価値というものを皆さんに実感していただきたいという強い思いでもって、実施する講座となります。今までの私ではまだ探究不足、力不足のことがあり、まだ整理して披露するのには時期ではないと考えていました。
しかし、今年に入ってから様々なメッセージとシンクロが発生しており、もはや猶予している段階ではないと気づきました。占いではないタロットということはもちろん、単なる精神的・形而上学的知識として終わるタロットではなく、実際に効果を及ぼすところまで踏み込んでいきたいと考えています。
いわばタロット(の精霊)とともに、あなたの生きる(生きやすくなる)ヒントと方法を伝授しようという試みです。基本は大アルカナ22枚を使いますが、小アルカナも活用します。これらのことを知り、実践することで、まさにタロットは自分のために使うものである実感と効果を得ることができるでしょう。
ただ、そのためにはマルセイユタロットの基礎知識と土台作りが不可欠です。いわばそれなりの準備がいるわけです。
いきなりこの自己実現コースができないわけではないのですが、やはりタロットの基本的な象徴の理解と読み方の知識・技術はあったほうが効果的で早いのです。
ということで、新講座を受講いただくための前提としても、基礎講座をもう少し開講する考えでいます。
基礎講座は現在二種類のコース、ノーマルとハイクラスを行っているのですが、今はグループ講義を除いて、新規の基礎講座はハイクラスしか原則開講していません。
しかしながら、今年後半は特別に新規からのノーマルクラスも募集しようかと思っております。ノーマルクラスはハイクラスに比べて半額くらいになりますが、基本的な知識はそれで十分に入ります。(ハイクラスはタロット以外の知識を伝達したり、個人の特性にも配慮したりするため料金が上がります)
一方、状来通り、春と秋に開講するハイクラスの基礎講座も、もちろん行う予定です。
いずれも新大阪教室を中心に考えていますので、人数はそれほど多く募集できません。ハイクラスはその性格上、少人数限定となります。ただノーマルクラスは希望者がいれば、もう少し人数を増やすことも検討します。(場所もノーマルは新大阪以外の可能性もあります)
ハイクラスは10月のいずれかの週の土日連続2日間×3ヶ月の延べ6日間か、あるいは土曜か日曜日の隔週開催延べ6日間というパターンかになります。
ノーマルクラスもハイクラスと同じパターン(しかし全5日間)か、希望者が平日が多ければ平日開催も考えます。9月開講でもノーマルの場合は可能です。
正式募集は8月下旬(特にハイクラス)からを想定していますが、今の段階でもハイクラス・ノーマルクラス問わず、マルセイユタロットの基礎講座の受講を検討されている方は、お問い合せからメールいただくと、日程的にそのご希望を優先的に配慮させていただくことができます。(仮予約みたいな形です)
「少し興味ある」「受けてみようかな」という「ちょっとした希望」の段階(笑)でも、お問い合せは歓迎いたしますので、どうぞお気軽に。
なお、もっと簡単でリーズナブルな学びの方法としては、カルチャーセンターの講座もありますので、そのような形がご希望の場合は、京都新聞文化センター・よみうり文化センター神戸での受講をご検討ください。京都では9/17(火),神戸では9/5,19(木)に体験会があります。
マルセイユタロット講座で習うもの
2月に入りましたね。
2月は旧暦的には新年が始まる月なので、むしろこのほうが「新春」という季節感を伴うのではないかと思います。
ところで私のタロット講座は、春と秋をメインに開講しています。(※グループや個人は随時)
ということで、もう少ししましたら春がやってきますので、その講座の話をしてみたいと思います。
まず私の講座は何が特色かといえば、タロットを使う目的が一般とは異なるところでしょうか。
タロットと聞けばたいていは「占い」をイメージしますし、「占いがタロットでできることを学ぶ」という講座が多いと思います。
こうした中で私の講座は、タロットを自己活用することに主目的を置いています。その学習のプロセスとして、「占い」もできなくはないことになります。
言ってみれば「占いがタロットでできること」ではなくて、「タロットが占いもできること」と、逆に言葉を入れ替えるようなことになるのです。
前者と後者の違いは実はとても大きいです。
前者は極端なことを言えば、占いの技術を学ぶ(すばらしい占いができるようになる)という点では、道具はタロットでなくてもよいのです。
ただタロットでの占いのほうが受けがいいし、自分も楽しいという人はタロットで占いを学ぶとよいと思います。
後者は、占いはタロット活用のごく一部と考えます。
占いが目的や最終ゴールではありませんので、逆にいえば講座が終わると占い技術、リーディング技術が格段に身に付くというわけではないこともあります。
では目的は何なのかといえば、すごく簡単に言いますと、
「今より幸せになる見方を獲得する」
ということです。
で、この「幸せ」というものが曲者なのです。
だって、皆さん、自分の「幸せ」と人の「幸せ」は同じだと思いますか?
もちろん同じ部分もあるでしょうが、厳密に言うとそうとは言えないでしょう。
お金にしても、ある人は年間収入200万円で満足という人いれば、一億円でも足りないという方もいらっしゃるでしょう。
精神的なことでも、まったく不安のない時が続くというのが幸せという人もいれば、愛のある生活が少しでもあればいいという人もおられるかもしれません。
どんな状態がその人の幸せでよい気持ちなのかは、まさに千差万別です。
ということは、一人一人の個別の幸せ(の追求)なんてつきあっていられない(笑)ということでもあります。
(逆にいえば、個人相談はその追求になります)
では万人に共通の幸せ観というものはあるのでしょうか?
それは先述したよにうに、個別に完全に対応したものはないと言えばないのですが、私は普遍的にはあると言えばあると考えています。
いや、正確に言いますと、「ある」というより、「その過程が存在する」と言ったほうがいいかもしれません。
なにやら禅問答的なおかしな話にはなってきましたね。
皆が皆、幸せだと思う考え方というものはないのかもしれませんが、それを追求していくための道程そのものが、気がつけば「幸せ」という見方の幅を広げることになっていると説明すればわかるでしょうか。
それは一言で言えば、「知見の象徴的拡大」ということになります。
えらく難しい言い方をしているようですが、要はモノの見方を広げてみようということです。
ただし、モノの見方の拡大方法は今のこれだけの情報社会、それこそいろいろとあるわけです。
それで私の場合は、ここで「マルセイユタロット」を使ってみようということなのです。
なぜ「マルセイユタロット」なのかといえば、古代からの連綿とした積み重ねと体系があり、その構造・システムが宇宙のそれと対応していると考えられるからです。
現代のものも大変優れてはいますが、大と小、全体と個別、大宇宙と小宇宙、神と人間、自然と人工、あの世とこの世、目に見えない世界と目に見える世界などの対応を、根本的に同じシンプルなシステム(あるいは逆に複雑多層)として象徴的に解析することができるのは、古代の洗練された象徴知識体系がふさわしいと言えるためです。
「象徴(シンボル)」ということでは別に何の道具でも形でも使えますが、このように、あらゆる世界を表すことのできる整理された体系的な象徴ツールは、あまりないのです。
マルセイユタロットの象徴世界を理解していくとき、私たちは自分の見ていた世界を一度壊し、秩序ある本当の宇宙構造に組み直すようになっていきます。
途中であきらめる人もいますが、続けてやっていくと、必ずあなたの認識していた世界は変わって行きます。
世界が変わるということは、つまりは現実も変わる事になるのです。
それが「多彩な幸せ観の獲得」ということにもつながっていきます。
いわば、今まで隠れていた幸せの見方・感じ方を発見していく作業がマルセイユタロットを学ぶということなのです。
この目的のために、タロット占いやタロットリーディングは、あくまでその過程や一方法に過ぎません。(しかし有効な方法でもあります)
ですから、基礎講座においては、まずは考え方や象徴の把握ということが重要となってきますので、リーディングや占いがすぐにできることを望まれる方にはふさわしくない面もあります。
講座自体、一見普通の講座形式のように見えて、実は長大なワークショップを行っているのです。
ただ、占い(吉凶・運の良し悪しなどを見るもの)ではないタロットリーディングは、とてもモノの見方を拡大させますので、せっかくタロットを使う以上、タロットリーディングもよくできるようになりたいですよね。
そのため、前にも書きましたが、今春からはリーディング技術に特化した楽しい(笑)体験的な講座も行う予定です。
あ、それと、タロット講座修了者には修了者用のメルマガや動画講座(基本的に無料)なども用意されています。
また私は特に受講生との人間的おつきあいも重視していますので(要らない人はもちろん必要以上には関わりません)、修了後でも個人的なご相談はできるだけ乗るようにしています。
「なんかよーわからん」とか、「ちょっと様子見したいわ」とか、「料金的にリーズナプルなところから・・・」とおっしゃる方は、京都新聞文化センター
、よみうり神戸文化センター
でも入門的なマルセイユタロット講座をしていおりますので、そちらをご検討ください。
いつか皆さんと講座でお会いできることを楽しみにしております。
タロット講座の変容予告
まずお知らせです。
元旦に募集いたしましたお年玉企画、無料リーディングのほうですが、当選者が決定いたしました。石川県のF様、おめでとうございます!
なお、無料タロット講座(入門編)
のほうは、まだ募集期間がありますので、どしどしご応募ください。締め切りは1/11までです。
では、今回の記事です。
マルセイユタロットの使い方には様々なのものがあります。
そのことは私のブログでも、わざわざ「タロットの使い方」というテーマを設定しているくらいですから、そこをクリックしてもらうだけでも数あることがおわかりいただけるかと思います。
とはいえ、大きくわけると「使い方」は二つに分かれると言えます。
それは自分に使うか、人に使うかという観点での二種類です。
前者、つまり自分に使うというのは、タロットを象徴ツールとして思考・物事の整理を行い、さらなる高い境地へと自らを導くような使い方です。
後者の人に使うというのは、いわゆるタロットリーディングを人に行うということになるでしょう。
そして、私のタロット講座でもこのふたつの方向からお伝えしているわけです。
ここで今までこのふたつを教えてきて、少し難しい点があることに気がついてきました。
と申しますのも、自分で使う場合はタロットを象徴として深く理解していく必要(タロットリーディングでも同じではあるのですが)があり、そのためには知識的なことも学ばなくてはなりません。
一方、リーディングも象徴学的なことは入りますが、リーディングそのものの技術を研鑽していくことも求められます。
そのため、バランス配分や時間の問題として、まかり間違うと、どちらも中途半端になることがあったり、受講者の要望・価値観によっては、求める講座内容と違うことに感じたりすることもあります。
実は、他人にタロットを使う場合でも、結局のところ、自分に使うことと同意義な部分もあるのですが、そのことに真に気がつくためには、深いタロットと象徴の理解が求められます。
これまでの私は、そこに到達していただくよう、かなり知識的な面を強化してタロットをお伝えしてきたのですが、人によっては、そんな遠回りよりも、他人リーディングを早くできるようになりたい、技術的な向上をしたいという人もいらっしゃるわけです。
タロットリーディングを仕事にしたい、ボランティアでも生き甲斐として行っていきたいという方には、現実的にはリーディング技術向上は至上命題であり、有り体に言えば、「タロットを読めるようになりたい、読めなくては意味がない」と思うのは当然です。
ということで、今後、私はタロット講座のステップを少し修正していこうと企画しております。
これまでは基礎講座(ノーマルとハイクラス)があり、次にタロットリーディングにる対人援助を目的とした発展コースのふたつで構成しておりました。
このうち、基礎講座は内容的には変えませんが、ノーマルにおいても前もって他人リーディング(プロ的に)を将来希望するかどうかなどのご希望は確認して行きたいと考えております。(ハイクラスは事前面接制なので確認済)
それによって多少、内容を変更することもありえます。(基礎知識としてはどれも共通にお伝えいたします)
その後はリーディング技術だけに特化した講座、タロットによる総合的対人援助の講座(従来の発展コース)、そして自分使いのタロットに絞った講座の三本立てで構成し直そうと思っております。
私は無理にタロットの学びをお勧めすることはしたくありません。
ご自分の心理的・実際的(経済等)状況、将来の希望などを自らで検討していただいて、それぞれのコースに進むもよし、基礎で終えられるのもよしだと考えております。
もちろん学習するうちに、気持ちや状況の変化、気づきが起こるなどして、当初とは変わってくることも普通にあります。それはそれでOKです。
実際にタロットを学んでいるうちに、自分の心理的・実際的問題が解決していき、成長や発展を実感される方もいらっしゃいます。
つまりは自分とその状況が変わったわけですから、学びへの要求・スタイルも変化するのは当然と言えます。
ともかく、真理・根本は変わらないとしても、現れるものとしては、すべてずっと不変ということはありません。それが宇宙の流れでもあるからです。
従って、私のタロット講座も、普遍的・不変的なものは変わらないにしても、提供する形・表現としては変化していくのも自然だと言えます。
二段階目(基礎講座の次のステップ)の新しい講座は、この春以降に提供できればと考えております。
また将来的にはマルセイユタロットを教えるための講座も企画したいと存じます。
皆様、どうぞ、よろしくお願いいたします。
マルセイユタロットに導かれる人たち。
8/25から東京でマルセイユタロットの基礎講座
(ハイクラス相当)を開講いたします。まだ定員に空きがありますので、ご興味のある方はこちらの記事
をご覧いただき、お問い合せ・お申込みください。この講座ならではの内容も予定しています。
さて、その基礎講座のほかに、いくつかの種類のマルセイユタロットの講座を私は行っているわけですが、まず講座で私が特にお伝えしたいことは、タロットは占いだけの道具ではないということです。
講座でもカルチャーセンターから入られる方は、気軽に「占いのお勉強でもしてみようかしら」と受講されるパターンが多いですので(それは悪いわけではなく、むしろ好奇心や興味が豊富ということでよいことです)、占いをあまり教えない私の講座内容には面食らう方もいらっしゃいます。
タロット、特にマルセイユタロットは深くは霊的な成長を図るツールであり、心理的には考え方やモノの見方を大きく変えたり、囚われから解放したりするシステムをもっています。
極端にスピリチュアルな方向に行かなくても、マルセイユタロットにふれ、学べば心理的という側面だけでもかなりの実際的な効果を得ることができます。
少なくとも、自分をカードの絵柄と象徴を通して見つめ直すことができます。そういう(自分を見つめ直す)機会は多いようで、実はほとんど持てないのが私たちの日常生活だからです。
またここでは深くは説明しませんが、マルセイユタロットは絵柄に幾何学的な、ある特殊な構図と配置がなされているので、眺めているだけで、まるでパワースポットや特別な聖域に降り立ったかのような影響と効果を私たちにもたらすことがあります。
そしてこれはあまり最初は自覚がないところですが、マルセイユタロットを学ばれる方は、初めは単なる偶然や何気ないきっかけであったとしても、裏には無意識的な自分の魂の選択が働いていることが多いと私は感じています。
また自分の選択ではあるのですが、高次の力や縁が働いている場合もあります。
これはカードでいえばまさに「恋人」なのです。マルセイユタロットを学ばれている人は、「恋人」の数の前後に「法皇」と「戦車」が来ていることなどを見ると、さらに面白い気づきがあるでしょう。
ともかくも、自分の表面的な気持ちやきっかけで選んだと思った「マルセイユタロット講座」が、実は自分の奥深くの変動や変化のタイミングと魂の希求であったということはあるのです。
その証拠に、たとえカルチャーセンターであったとしても、多くの受講生の方が、なにがしかの変革期に来ていることが多くあります。
自分を今までよりももっと向上させたい、何かこれまでとは違う幸せの考え方・思い方・あり方があるはずだと感じているケースがよく見受けられるのです。
マルセイユタロットの波動は、そんな方の波動をキャッチし、合流させ、あなたをマルセイユタロット(に流れる叡智)に誘おうとします。それはあなた自身の中の魂や神性の部分の導きでもあるのです。
占いレベルを超えたものがマルセイユタロットにはあります。本来タロットは、そのような自分を高めるために人類にプレゼントされた宝・秘伝の書物のようなものだと考えられます。
すでに世界、特に日本は大きな内的(外的)な変容が始まっていると感じます。
こうしたこれからが一見不確定とも思える時代に、逆説的ですが、指針となるのは古代の叡智なのです。マルセイユタロットはそれらを私たちに思い起こさせる作用があると想定できます。
スピリチュアル的には、「世界を変えるにはまず自分から変えなくてはならない」と言われます。それは自分の中に宇宙があるという考えからも言えることです。
従って、自分の改革や解放に取り組む時、小さなことのようでいて、実は大きな変革を自身は世界にもたらせているのです。
私の講座ではリーディング実践練習も含めて、何度も自分自身の課題や問題についてタロットを展開していきます。これはいわば自分がカードの「愚者」となって旅をすることに似ています。
そうしてひとつの講座が終わる頃には受容した知識とこれまでの経験、タロットの示唆が融合し、新しい自分が誕生していることに気がつきます。
修了直後は自覚できなくても(ちょうど羽化した羽がまだ柔らかい状態とたとえることができます)、しばらくすれば変容している自分を知覚することができ、行動も変わってきます。
行動が変われば、結果も変化しますので、あなたの世界はまたひとつの完成を迎え、そしてまた次のステップや次元へと進んでいくことになるのです。
あなたはマルセイユタロットに導かれる人でしょうか?
マルセイユタロット発展コースにて気がつくこと
先週の日曜で、4月から始まった発展コースの日曜定期版が終わりを迎えました。
ただ正式にはまだあと一回の追加分が残っており、それが終了してからが本当の終わりとなります。
もっとも、タロットリーダーの実践としては、ここからがスタートで、いわば「∞」の象徴の通りです。(これはタロット講座を受講している人しかわからないかもですが)
発展コースはプロタロットリーダーになるための知識と技術を学ぶ講座ですが、単にタロットリーディングの能力を磨くだけではありません。
クライアントとのやり取り、コミュニケーション技術なども含めて、タロット使った総合対人援助技術を学習すると言ってよいものです。
また最後の方になりますと、やはり目標がプロタロットリーダーということになりますので、「仕事としてのタロット」という現実的なことも講座内容に入ってきます。
その中では自分をどう売り出していく(営業していく)のかということも項目にはあります。
そのためには、結局のところ、自分のことをもっとよく知らねばなりません。自分を知らずして、他人に自分を知らしめることはできないからです。
しかしながら、自分を知るというのは意外と難しいものです。そこで「客観」(他人目線、他人の思考・感情を通すこと)なのです。
自分自身の経験や生きてきた歴史は、もちろん自分が記憶しており、他人は家族・知人等が一部自分を知っているとはいえ、やはり自分より自分のデータを知り得ている者はいないでしょう。
そうして講座では自分(の人生)を改めて振り返ってもらうことをします。時にはタロットも使います。
そうして自分の記憶や印象のデータを自分なりに洗い出してみて、それを他人というフィルター装置にさらにかけてみると、自分でも気がつかなかったことがたくさん出てきます。
今回も発展コースの受講生にやってもらったのですが、他人目線になりますと、本当にお一人お一人、当人が思っているよりもはるかにドラマティックな人生だったのです。
それはもう、すばらしい映像作品を見ているかのようでした。
この時、私は他人目線ですので、いわば中立な視点に立ちます(厳密には私の価値観やモノの見方入りますが)。これは神目線とは言いませんが、天使(界)目線と言ってもいいでしょう。
ここでいう「天使」とはハイレベルな存在や本当の天使という意味ではなく、当人とは立ち位置の違ったところで見ているような者になると解釈してください。
すると、ふたつの大きなことが見えてきます。
1.当人の人生に必ず、同じパターンや傾向のものが見て取れること
2.当人には気付いていない(あとで気付いている場合あり)救済が起こっていること
1はマイナスなこともあればプラスのこともありますが、ポイントポイントで象徴的に同じ事件や人物傾向が出現し、それを結ぶと一本の糸やライン(道筋・ストーリー・意味)が見えてくるのです。
そして2は、自分ではとても苦しかったり、困難な事態だったりして、その時は誰も助けてくれなかった・・・というような思い(記憶)であったりするのですが、違う視点から見ますと、当人の気付いていない(その当時は)場所や次元で、救いの手が差し伸べられていることを発見できるのです。
これは実際には本当に当人は気がつきにくいものです。
言ってみれば、当人の映っている連続撮影情景フィルムを観客席から見ることで、「あ、こんなところに、あの人が!」「あんなところにあれが!」「このシーンはこの伏線だったのか!」と観客自体が気付くようなものです。
そして演じている本人は、全体のシナリオが知らされないまま、シーンだけその都度演技しているので、わからないのですね。
こうして1や2を総合して考察していくと、いわば自分の使命や天命のようなもの、今生で経験していることの意味がわかってくるのです。(それでも全部ではありませんが)
それらはたいてい自分があまり好ましくない記憶であったり、無理にやらされてきたことだったり、何かわからないけれどそうなってしまったというようなもので、実はそこに大きなヒントがあります。
このようにして自分の経験を見ていくと、レベルの違いはあっても、マルセイユタロットでいう22枚の大アルカナの体験をこなしていることに気がつかされます。
マルセイユタロットには、「世界」のカードは全部を経験した悟りの境地だという考えがひとつにはありますが、それが程度の差こそあれ、誰もが「世界」を体験し、一度は到達しているように思えてくるのです。
その「世界」は隣の数の「審判」と非常に大きな意味では関係し、いわば「審判」のための「世界」、「世界」のための「審判」を自分は今生で経験しているのだということが言えるのです。
人には自分の個性に基づく社会への活かし方が予定されており、それがひとつの「世界」で象徴されるのですが、その「世界」を表現するために、私たちは自分の人生での個性的な経験を重ねていくと考えられます。
ある程度自分の「世界」が表現できるレベルになれば、それは天命的なもの使命的なものとして、人々や社会に役立つ(直接的に役に立つという形だけではなく、個性を活かす表現・活動として、自分も気がつかないレベルで宇宙に役立っているという意味も含む)自分として生まれ変わるのです。
この意味においては、自分の活かした方がわかってくれば、当初自分が思っていたタロットリーダー像やタロットリーディングの方法、目標とは異なってきてもOKだということです。
それ(自分のことにさらに気がつくこと)こそが、このコースの裏の目的でもあるからです。