選択
人生は「選択」の連続と言ってもいいかもしれません。
そんな中で、どちらの方向へ進めばいいのか、どの人を選べばいいのだろうか、どの道が自分に合っているものだろうか。。。こういったことを決めるのには、実はタロットがとても役に立つのですが、一般的には「タロットみたいな“占い”で決めるなんて・・・」と特に中年以降の男性諸氏にとってはうさんくさく思えることでしょう。しかし、どちらかを選ぶということを、データを比べたり、あらゆる条件、予測をつけて必死で追求していくと、最後には余計どちらかわからなくなってしまうという事態になることもよくある話です。そんな時、人は神様や仏様、ジンクス・偶然などの超自然的なもの、非科学的なものと信じられているもので決着をつけたりします。
これはなぜなのでしょう。ひとかどの業績を上げてきた人でも、悩みに悩むと自分だけの力ではない、何かほかの超越的なものに頼ろうとしたりします。これはカモワン・タロットで扱う「タロットマンダラ」というもので説明できます。このマンダラ図では、「人間界」(われわれの住む意識的なこの世界)での最終地点を示す「戦車」のカードに到達する前に、「恋人」というカードが置かれています。このカードは、二人の女性に挟まれて選択に悩むように描かれている一人の男性と、その人間たちの上にキューピッド状の天使が矢をつがえて登場している図式となっています。このことは簡単に言えば、人間の行う事柄には、人間(普通に認識できる現実)世界だけではない天上的な力、目に見えないものの影響があるということを暗示しています。ですから、カードに天上的な存在の“天使”が登場しており、その結果をふまえて、人間界の成功・到達点を示すカードである「戦車」が次に来ているわけです。(カモワンタロットでのアルカナ・口伝の秘密がありますので、カード的にはここまでの言及とします)
さて、結局何がいいたのいのかと申しますと、「選択してよい結果」を生むのが目的ではなく、実は「選択」には、それに悩むこと自体に意味があるということです。人間の生活において「選択」に深く悩むという事例は「恋愛」の事象が多いために、「恋人」というカードは恋愛の形を図で表していますが、もちろん職業の選択、生き方の選択、ありとあらゆる“選択”が込められるといっていいでしょう。なぜ選択に悩むこと自体が必要で重要なのか、それはカードに描かれている天使(キューピッド・エロースの神)にヒントがあります。カモワンタロットを持っている人はカードをよく見て考えてみましょう。きっとすごい“インスピレーション”が訪れることでしょう。
またタロットカードを知らない人でも、このように述べることができます。それは「選択」に失敗も成功もなく、その選択から得られる「学び」が重要なのだと。ですから、決着のつかない膠着した究極の悩みに置かれたら、まさに運を天に任す気持ちで、どちらでも直観の働いたほうに行けばよいと思えます。結局、どちらの選択にも意味のあることなのですから。