映画マトリックスの秘密

先日、タロット大学主催の、「映画マトリックス鑑賞会」がありましたので、行ってきました。


これは単なる鑑賞会ではなくて、タロット大学の教授であり、西洋密儀研究の大家でいらっしゃる大沼忠弘先生の解説つきという、非常に恵まれた特別な会で、やはり内容的もすばらしいものでした。
さて、この「マトリックス」という映画ですが、公開された当時はそのアクションシーンが有名になり、結構ギャグやコントなんかにもなっていたのを記憶しています。ですが、実はある思想が背景に込められた深い映画だったのです。私は公開後かなり経ってからDVDで見たのですが、確かに何かの意図はおぼろげながら感じはしても、続編の2や3を見続けていくうちに、「しょせんは日本アニメの影響を受けたアメリカヒーローものかい!」という程度の感想に変わっていて、今思うと情けない認識でした。
しかし、改めて大沼先生の解説をお聞きしながら観てみると、実によくできた映画だと感心しきりでした。
それで、いったいマトリックスに何が描かれているのか言いますと、ひと言でいえば、「グノーシス」というものであり、それはここのHPやブログでも何回か書いていますように、「人間には神性(神と同等の性質)が内在しており、その認識に気づけば自ら神となることができる」という思想です。「自ら神となれる」とはなんと傲慢な・・・と思うかもしれませんが、この考えた方は、神を仏に入れ替えれば、まさに大乗仏教とほとんど同じ思想となります。つまりは簡単に言えば、人は誰でも、ある認識に到達すれば悟りが得られるよ、ということなのです。
では、具体的にはそのグノーシスがどのように映画に展開されているのかというのは、残念ながらここではお伝えできません。ヒントとして、主人公ネオと、それを取り巻く重要な人々-彼を導いたモーフィアス、彼を愛し再生させたトリニティ、当初から仇敵のように立ちはだかる“無数の”スミス・・・これらの人々が根幹の構造をなしているとだけ言っておきましょう。そしてその構造は、昨年話題となった「ダ・ヴィンチ・コード」に書かれているものと同一だということも書き添えておきます。
機会があれば、是非この映画を観ることをお勧めいたします。アクションシーンばかりでうるさいなぁ・・・となじめない人も多いと思いますが、この中には「グノーシス」の神髄が隠されています。注意深くストーリーと画面に出てくる象徴・暗示に注目してみてください。そして、我々の観ている世界は、果たして真実かどうか、これらを追求していくと、マトリックスの世界がにわかにリアリティをもって私たちの前に姿を現すことでしょう。

コメント

  1. カフェオレ より:

    こんばんは。
    ロゴマークを制作させて頂いたものです☆
    ご無沙汰しております!
    マトリックス!
    ここで書くとなんだかわざとらしいのですが、
    わたしは、先生ほど深くはないと思いますが、
    裏にあるメッセージみたいなのをあの映画に見ていました☆
    どう説明してよいやら、、、うまく言えないのですが、
    講義、お聞きしてみたかったです。

  2. miyaoka より:

    どうも、ご無沙汰です。ロゴマークではお世話になりました。ずっと使わせていただいております。
    そうですか、「マトリックス」の裏のメッセージ性を感じられていたのですね。さすがに鋭い感性です。
    大沼先生の映画講義はしばらくは関西ではないと思われますが、お知り合いのカモワンタロットリーダーKさんも参加されていましたので、お会いすればいろいろとお話していただけると思いますよ。

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