悩んでいるあなたは尊い。
昨日のサッカーW杯、日本代表戦、盛り上がりましたねぇ。
「今回は期待できない」というほとんどの人の予想を覆し、初戦での勝利、そして敗れはしましたが、強豪オランダ相手に最低失点のみという善戦でした。
何か2002年以来の統一された闘志というものを感じさせました。2006年でも選手たち皆さん、頑張ってはおられたのでしょうが、何かそれぞれの気持ちにちぐはぐなものが見られたような気がしています。
それは単純に二戦終えての結果の違いだけから来る錯覚かもしれません。そういう意味では「結果」ということも、他人への説得力を持たせるということでは重要な事なのでしょう。
またオランダ戦は負けましたが、試合としては勝ったカメルーン戦よりも内容として価値があるように感じました。これは「結果」というより、「過程」が輝いた試合といえましょう。
結果も大事、過程も大事、そのバランスが重要だと私は思います。
さて、そうは言いつつも、私はタロットリーディングや講座においては、「過程」というものに重きを置いています。
自由経済の社会では、とかく結果ばかりが重要視されがちですが、心の分野、悩みの相談などでは過程・プロセスが大切だと考えています。
仕事、恋愛、人間関係・・・ライフステージの様々な場面で人は悩み、迷います。
その時、「一番よい方法(道)はどれか」「この大変さから脱する方策はないか」と考えます。
たいてい、このような時に思っている(願っている)のは「よい結果」です。
確かに先が見えない不透明な状態だからこそ悩んでいるわけですが、それは自分のあるべき姿が見えないだけであって、皆よい結果を望んでいるはずです。
しかしながら、もはや悩みの状況になってしまっていること自体を思えば、この「悩んでいる今」の意味も考えてみるとよいのです。
意味はわからなくても構いません。何か意味があるかもしれないと少しだけ現況に焦点を当ててみるのです。
よい結果を望むのは人間として当然の心理ですが、結果ばかりを見ずに、「苦悩している私」と私が私を思ってみましょう。
そうすると、「悩みそのもの」や「悩んでいる自分」に価値があるのでは、という思いがわいてくることもあります。
実はそのことの確認を、カモワン版マルセイユタロットのリーディングでは行っています。
カモワンメソッドでは、問題を象徴するカードとその解決を象徴するカードがセットで出ることにより、問題自体にも意味と価値があることに気付かされます。
なぜなら問題を表すカードも、それ単体では「よい意味」や「可能性」を本来示しており、ただそれを発揮することに今は阻害されているだけだと考えるからです。
結局悩みや問題をきっかけにして、自己成長していくという過程をカードを通して前もって経験していくということになります。
そして実際に問題が解消していけば、さらに成功体験を積むことができます。
ただ重要なのはその過程であり、問題を直視して解決に向かう心とプロセスなのです。
もちろん結果も大切です。
それでも逃げずに、今の悩んでいる自分を見て問題に立ち向かい、「克服していく」あるいは「癒していく素地があるのだ」と気づいて「実際に変化を起こしていく」、その一連の流れと自分のベクトルの転換こそに意味が非常にあるのだと私は考えています。
だから、悩んでいる人は尊いものだと思います。(悩んでいなくても尊いですが)
それだけエネルギーをかけ、少なくとも何とかしたいと心を砕いているからです。
悩み中は何の実績も結果も残せないように見えますが、一生懸命作業をし、汗をかいているのです。それを誰が意味のないものと断ずることができましょう。
悩みの最中と過程の価値を思い、自己を卑下することなく、勇気をもって立ち向かっていきましょう。
過程の大切さに気がつけば、自然と結果だけを気にする心もなくなり、逆によい結果を招くことも可能になるのではないかと私は感じています。
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