「変えたくない煩悩」は、人を通じて変えていく。

タロットの友人ともお話しておりますと、結局のところ、この現実の世界に呼応していくためには、「やるかやらないか」ということにかかっているのではという見解にたどりつきます。


ところがやっかいなことに、人間とは変わらないことを強く望む生き物なのですね。


しかしこれまた奇妙なことに、強く変わることを願う生き物でもあります。


この矛盾したところがいかにも人間といえそうです。


それでも、前者の「変わらないこと」に浸かり続ける欲求はすさまじいものがあります。


今の状態を維持しようという遺伝子レベルとでもいうべき強い感覚です。これはもしかすると、人間の生命を安定させようとする生存本能から来ているのかもしれませんね。


「このままではいけない」と思いつつもついつい日常に流されてしまうレベルならまだしも、「明日生きるか死ぬか」の大変な状態ではあっても、「とりあえず明日までは生きられる」とわかると、「ま、このままでいっか」と、とんでもないほどの変えない選択をしてしまうことすらあります。


ましてや、「ちょっと不満足ではあるけれども、まあまあこれでもいいよ」というようなレベルなら、「変える」ということはかなり難しいことだといえましょう。


いわば、「変えたくない煩悩」が人間にはあるのだと考えられます。


変えるということは多大のエネルギーを必要とします。


「よし、明日からなになにを始めよう!」と決意しても、悲しいかな、根付いた習慣を変えてまでするのはもって3日です。そう、いわゆる三日坊主です。(笑)


この変えたくない煩悩は強烈ですから、脱却することはとても難しいのですが、やはり自分一人でやろうとせず、他者を介して引っ張り上げてもらう、評価・指導してもらうのが手っ取り早いといえます。


結局落ち込んだ時になぐさめてもらうのも人であり、「そのままでいいの?」と変化のタイミングを示唆してくれるのも人です。


ひとしきりのなぐさめの段階が終わったら、今度はモチベーションをあげてもらうため、与えてもらう目的で他人と交流しましょう。


一人もんもんとしていても、日々流され、時間に埋没するだけです。このブログの「ルーム」でも書いていますが、人間は人と人の間を通じて(交流して)生きている存在です。


自分ためは人のためでもあり、人のためは自分のためでもあるのです。


私の使うタロットのリーディングはクライアントとリーダーの共同作業です。ここにも今言ったことが生かされていると感じます。

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