三枚正立の謎
カモワン流で大アルカナのタロットを展開する時、最大枚数は22枚になり、最少枚数は3枚のみとなります。
毎回毎回違った枚数と展開が繰り広げられるのです。
枚数が多いとリーディングしにくい印象があると思いますが、慣れてくればそれは逆だということがわかってきます。
数が多いということは情報量も多いということですから、分析する要素に事欠かないわけです。
特にカモワン流ではタロットの絵柄や意味の共通点などを見つけていくことが技法としてありますので、このことからも枚数が多いほうがやりやすいのです。
しかし三枚だけしか出ない、いわゆる「三枚正立」(カードが三枚とも正立状態で出ること)の展開では、絶対的に情報量が少ないため、判断するのも難しいことになります。
そしてカモワンタロットをされる方で多くの人が悩むのが、また「三枚正立」のリーディングなのです。
カモワン流の場合、正立のカードはすべてポジティブに扱います。ですから三枚とも正立ということはかなり肯定的な意味を持つと解釈するのが普通です。
しかし実際には問題が多いことは明らかであるのに「三枚正立」であったり、大吉的な意味だろうと思って実行したのに今ひとつの結果であったりするケースがあるのです。
この理由については、関西のカモワンタロットの学習グループ「関西タロット研究会」でも、かなり前から研究課題として挙げられ、実例も交えてのたくさんの意見が交わされてきたところです。
その成果については、メンバー間の約定があるのでこの場では発表できませんが、それ以外の私なりの解釈とヒントを少し述べたいと思います。
まず、タロットは占いとして万能ではないことです。特に展開(スプレッド)は人が考案したものであるので、展開方法にとらわれすぎると、時に本質のメッセージをくみ取れないことがあります。
それから「三枚正立」でも、カードの内容をよく観察することが必要です。
基本的にカモワンタロットでは正立においてすべてポジティブに読むことは先述した通りですが、それでも「13」が出る場合と、「太陽」が出るのとではかなり雰囲気も印象も違います。
またそもそもカモワンタロットの展開方法は吉凶判断的な占いには向いていないものです。
なぜならば、問題カードと解決カードという二枚の関連において解釈する方法なので、文字通り「どう問題を解決するか」の指針をカードから読むのには適していますが、「これをすればどうなるのか?」という問いには答えにくいものになるからです。
ですから、三枚正立でリーディングしにくい、あるいはどうも実状とはかけ離れていると見える時は、問いを「○○すればどうなるのか?」というものではなく、「○○する(になる)にはどうすればよいのか?」と変えてもう一度展開してみることをお勧めします。
その過程では問いをうまくすることができない(問いを変換ではない)場合は、最初の展開時おいて偽の問い(本当に聞きたいことではないもの)をしていなかったか、確認してみることです。
さらに、三枚正立の内部構造にも注意してみましょう。
視線によってつながった二枚のカードと、視線を持たない独立した一枚のカードから構成されているのか、すべて視線でつながってるいのか、あるいは視線でつながっていたとしても、どの方向を向いているのかなどによってもかなり解釈が変わってきます。
その他、三枚正立の読みにくさと謎についての回答や考察はいろいろとありますが、今回はこのあたりにしておきます。
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