タロットカードとキャラクター
タロットリーディングを上達させるには、常日頃からタロットカードと世の中の事象を当てはめて考えていくのがひとつの方法です。
もともとタロットは象徴としての働きがありますので、基本的な意味を理解しておけば、当てはめることはそう難しいことではありません。
その中でも比較的簡単で効果的なのは、人物を大アルカナカードで考えてみることです。
特に、小説や映画、ドラマ、アニメなどに出てくるキャラクターはとてもやりやすいと思います。
なぜならば、タロットカード自体、人間が心の奥底で考える典型的なキャラクターのタイプを表しているからです。それは、いわばあまたいる人類の「元型」たちです。
ですから当然、創作で登場する人物たちも、そうした元型に基づいて生み出されていると想像できるのでタロットカードに当てはめやすいと考えられるのです。
この作業は第一に、カードとあなたの距離を近づけます。
「なんだ、このカードって、このキャラクターのことじゃないの!」という新鮮な驚きを感じ取ってください。
第二に、自分自身を分析する機会が与えられます。
大アルカナ22枚は結局自分の中にある分身のようなもので、世に創作されているキャラクターをカードにあてはめて見ていくことによって、自分がひかれがちな人物、毛嫌いする人物などを改めて観察することになり、自分の中の傾向を推し量ることができます。
第三に、やはりリーディング時にカードの人物像が浮かびやすくなり、相談相手の表面だけではない実際の部分や、眠っている能力などもわかるようになってきます。
ところで、カードにあてはめる時、22枚のうちの一枚にきれいに人物が収まらない場合もあります。時には複数のカードで一人の人物を表すほうがピッタリということもあります。
その際は、複数のカードでの共通点と異質点を見ておくとよいでしょう。実際の人間は輻輳した心理を持ち、ある意味、多重性のキャラクターだといえるからです。その前提がリーディング時に役立ちます。
またカードの正逆で一人の人物を見ていくのも面白いでしょう。そうすると、大アルカナだけで22枚×2=44通りのキャラが出てきます。
ただし、これはあくまで22枚の裏返しであり、表裏は一体であることも常に認識しておくことです。
つまり状況によって特徴的にある元型や典型的なタイプがその人に現れるのであって、完全にひとつ型のみの人間はいないと思ったほうがよいでしょう。
ということは、今のあなたがあるタイプだとしても、別の可能性も秘めているということであり、伸びしろがないとあきらめるのには早いのです。
コメントを残す