タロットリーディングが難しいと感じたら・・・
タロット学習において、最初は未知なる世界、新しい知識にワクワクして興味津々に学んでいくこともできるのですが、次第に実践(リーディング・占いを実際に練習としてやってみること)が入ってきますと、単純に喜んでばかりもいられなくなります。
それはリーディングが思ったようにできないという事実だったり、一緒に勉強にしている人のほうがうまく見えたりするような様々な「情報」によって起こります。
しかし、結局のところ、リーディングがうまくできないと感じるのも、自分の気持ちです。読めているかどうかに客観的な評価はあるとしても、それをどう思うのかは自分の感情・気持ち次第なのです。
たとえその時はうまくできなくても、「まだあまり読めなくて当然」「でも、わかるカードもある」ととらえるか、「ああ、もう全然ダメ、私って絶対タロットは向いていない」と考えるかは、まさに先述した様々な「情報」を個人として感じ、評価を下したものによるのです。
そうはいっても、実践練習場面においてタロットカードと相手を前にして、何も言えない、わからないという状態を経験した時、「タロットリーディングは難しい」「本当にリーディングができるようになるのだろうか・・・」と思ってしまうのも、また人情として当然です。
しかしながら、ここで重要なのは、まず第一にあきらめないことです。
タロットに限らず、どんな学習も一朝一夕でうまくなれるわけでありません。ローマは一日にして成らずです。
よく「一日でタロットができるようになる」と謳っている講座があると思います。それは確かに一日でできる部分もあるでしょうが、では一日でプロ的にスラスラとリーディングできるのかいえばそれは無理というものでしょう。
実は私も一日コースのような短期コースを希望者には行うことがありますが、これも明確に短期でできる部分とできない部分(積み重ねが必要な部分)をわけて教えています。
だから、リーディングはいきなりうまくなったり、読めるようなものではないのだと、むしろ気楽に思うことです。
そして頭が真っ白になる経験や、人を相手にして何を言っているのか自分でもよくわからない体験など、かっこ悪いことを重ねて上達していくのです。一度も恥をかかないでうまくなることは、滅多にありません。
一回や二回のうまく行かなかったことであきらめたりすれば、その時点で終わりです。簡単にあきらめる人は、そもそもタロット以外のことでもうまくいかない恐れが高くなります。
次に、できないことを嘆くより、どこができるようになったのか、うまくできない要因は何なのかなど考える癖を持つことです。
まさにカモワン流そのものの、問題に対して解決を持つ思考に変換していくのです。
「ダメ」「読めない」「あの人のほうがうまい」「難しい」という言葉や思いを発するのは、人の感情としては仕方のないことですから最初はよいでしょう。
しかしそのまま落ち込みのループにはまって沈む(感情のプールにはまったままにいる)のではなく、ではどうすればよいのか、どこか成長している(前よりよくなったところ、今回は読めたところなど)点はないかというように思いと考えを切り替えてみることです。
感情(のプール)は「水」を想像していただければわかるように、ずっといると溺れてしまいます。そこから浮かび上がって水を乾かさなくてはなりません。つまりは分析力を持つこと、冷静になることです。(好き嫌い、喜怒哀楽などで考えないこと)
そうすると、いつも自分は同じようなことで止まってしまう、詰まってしまうということにも気がつくかもしれませんし、そのような気づきが大変重要なのです。
私の講義では、リーディング練習は単にタロットのリーディング練習を意味しているのではありません。リーディング練習を行うことによって、普段自分が気がつかない思考の癖、思いこみ、ネガティブなものをあぶり出す作用があるのです。
従って、リーディングがうまく行かないことは、自分の隠された問題も出てくることを時に意味しますから、むしろ有り難いことなのです。
もちろん習う側の人だけの問題ではなく、そもそも講師として教え方がまずいと、タロットを難しくさせてしまって興味を失わせる結果となります。そうなると、リーディング技術のうまい下手以前の話になってきます。
またタロットを使う喜びの経験もないと続かないものです。言ってみれば、「タロットも好きこそ物の上手なれ」ですから。
最後に、一番大切なのは、「タロットリーディングができるようになる」「うまくなる」と自分で信じることです。
それは小さな成功体験から始まります。成功には失敗を恐れない気持ちと行動力が必要です。失敗は成功のもとと言われる所以です。
努力と勇気をもって、リーディング上達における様々な課題とプロセスを乗り越えていきましょう。
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