カードのスペースに注目する
マルセイユタロットに「13」という数だけのカードがあります。
ほかのカードでは「死神」と名前がつけられているようですが、マルセイユ版を見てもらえばわかるように、下部の名前の欄には実際、その枠自体がないのです。
カードの名前の欄がない分、そのスペースは絵の一部になっています。このことはあまりにもシンプルなことなので、ほとんど指摘されることはありません。
それがどうかしたのですか? と思われるかもしれませんが、結構重大なことです。
なぜなら、そのために「13」は、一番大アルカナの中で絵柄の面積が広いということになるからです。
ほかにも特殊なカードとして「愚者」があります。このカードは「13」とは逆で、名前は「愚者」としてありますが、「数」がないのですね。
しかしながら、「愚者」の場合でも、上部の「数」の欄は空白であってもスペースとしては残されています。
ということは、やはり「13」が一番絵柄のスペースを取っていることになります。
偶然そうなったのか、意図的にこうしているのか、それはわからないと言っておきましょう。
それでも、この特徴からはいろいろなことが考察されます。
まず、単純に考えて、下の名前の欄まで絵柄になっているということは、見た目、下部に目が行くようになります。
それは下の方へ注目させる意味があると考えられます。
「13」の絵柄で、その下部に位置しているのは大きな鎌の刃です。また首がふたつ転がっています。
ここから、まさに「根こそぎ」そぎ落とす、刈り取るということが表現されていると見ます。
そして首は人の首ですので、人間的なもの、人間性、現実に関わることだと推測されます。
ある法則に基づく並べ方によって、他のカードと関連させると、「13」の下部の絵柄にはまだまだ秘密が隠されていることに気がつきます。
詳しくは講座でご説明することもあるでしょうし、メルマガでも書かせていただきたいと思います。
とにかくも、「13」がその下部を中心に、大きな絵柄としてのスペースを占有しているということは、それだけ変化・変容において重要な段階なのだということを強調しているように思います。
また下方向というのは、大地や現実、さらには玉石混淆の価値の混じり合いのようなものも象徴します。
とりあえず、年末における「13」といえば、大掃除が想起されるでしょう。掃除自体、一種の「スペースの変容作業」です。
今回奇しくも「絵柄のスペース」の話をしたのも偶然ではありません。
できるだけ無駄なものを捨て、空間をきれいに広くした時、そこから磨かれて出現する(輝いて見える)宝物も出現することでしょう。
「13」の絵柄のスペースが広いのは、名前がないことからによる偶然の産物かもしれませんが、「13」の作業を行うと、いかに広さ(物理的・精神的)が増すかということを、すでに結果として知らしめていると想像できます。
何もしなければ、あなたのスペース(物心両方)はどんどんと狭くなるばかりなのです。
宮岡先生のタロット授業の夢を見ました。愚者と13のカードが出てきて「13のじゅうは、自由のじゆうです」と説明なさってました。
宮岡さんの筆力で、タロットによるスピリチャル貧乏脱出物語(笑)をいつか書いて欲しいとリクエストいたします。
皆さんとタロットを学ぶ喜びを、ありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。
>Hさん
スピリチュアル貧乏脱出物語ですか。。私も完全に脱出しているわけではないので、あれですが(^_^;)面白いですね。
Hさんのご努力もすばらしいと思います。いろいろと企画をありがとうございました。おかげ様でたくさんの生徒さんとも出会うことができました。