カップル・ペアカードを象徴的に見る。

カモワン流のタロット解釈には、ペアやカップルとなるカード同士の概念とつながりがあることを、ここでも何回かお話してきました。


その中でもとりわけ「ひと組」のペアを象徴するカードがあります。


それが「女帝」と「皇帝」です。数は女帝は「3」、皇帝は「4」(本来はローマ数字での表記なのですが、わかりやすさのためにあえて算用数字にしています)を持っています。


実はこのも重要で、それ自体、この両方のカードの特質を象徴しているといえますし、両者を足すと「」という数字が出るので、これも数の象徴としては意味があり、単体だけではなくまさにペアとして重要だということが「数」からも理解できるのです。


ちなみに「7」というのは、ひとつの完成や調和を示す数であり、タロットでは「戦車」の数です。


さて「女帝」と「皇帝」ですが、まずペアとしては夫婦を表します。


しかし「夫婦」とは言っても、これも象徴(シンボル)ですので、現実的に夫婦を示すこともあれば、ビジネス・プライベート含めて、いわゆるパートナーとしてのペア・組を表現することもあるのです。(ですから同性同士もあります)


タロットは何でもそうですが、象徴的解釈が基本であって、「女帝」と「皇帝」がカップルで登場したからといって、必ずしも「夫婦」を表すわけではないのです。


肝心なのは「夫婦」と象徴される、そのひと組の持つ「質」を読み取ることなのです。その「質」さえつかめば、他のあらゆる「夫婦」的なものに対して当てはめて考えることができるのです。


シンボル・象徴として見るということに慣れていない現代人、特に唯物主義的に頭が固くなってしまている人には、タロットを読むということは最初は大変かもしれません。


たとえば「手品師」というカードがありますが、これは象徴的には「若い」ということが表されます。


しかし、では「何歳までの人がこのカードに該当するのか」といった考え方をしてしまっては、とたんにタロットは難しいもの、信用に足らないものになってしまいます。


いくらなんでもそんな質問はしないよ、と思われる方もいらっしゃるでしょうが、たとえばこのカード(手品師)が出て、自分自身のことが表されているのに、「私は若いわけではないし・・・私は女だけど、このカードは男性だし・・・関係ないわ」と一律に断じてしまうようなこともあるのです。


これも「象徴」というものからはずれて、私たちが普段日常的に思考しているような論理的・常識的な見方にとらわれているといえるのです。


逆にいえば、タロットによる象徴的解釈を身につけることによって、そのような固まった思考の癖から、自分を解放していくことにもなるということです。


話が「女帝」と「皇帝」のことから、象徴・シンボルの解釈へとそれてしまい、しかも長くなりましたので、「女帝」「皇帝」のペアのことは、次回に続きを書きたいと思います。

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