タロットの使い方
あなたにふさわしい場所を見る。
タロットにはいろいろな使い方があることは毎回語っていますが、今日はどんなところへ行けばよいのか(または自分にとってふさわしい場所)をタロットで見る話です。
テクニックとして、あることをするのに適切な方向や方角を見るやり方があります。(これは私のタロット基礎講座でも教えています)
たとえば引っ越しとか旅行とか、営業などに使えます。
この方法はある程度明確な目的(行動)がすでに決まっている場合で、あとは具体的な場所の方角を見るというのに適しています。
しかし、ただ漠然と、どんなところへ自分は行ったらよいだろうか、自分にとってふさわしい場所はどこだろうかと考えている時は、シンプルに一枚のカードを引いて調べてみる方法もあります。
そのまま出たカードの絵柄や象徴性から思いつくところをイメージすればよいのですが、カモワン式の展開に慣れてしまっている方は、カードの正逆に気をとられてしまうことでしょう。
この場合、正立だったらそのまま「行ってよい場所」「目指すべき所」などと解釈します。
では逆向きだったら「行ってはいけない場所」なのかというと、そういう解釈方法もありますが、私は次のようにすることをお勧めします。
逆向きだったら、その場所に行くことに自分の中で抵抗やブロックがあると見ます。もしかすると、「場所」ではなく、どうしても「人」に見えてしまうかもしれませんが、その場合も同様です。
そして、それを十分に見つめたら、改めてもう一枚のカードを引きます。カモワン式をご存じの方は解決カードを引くということです。
その解決カードを調べることによって、逆向きの場所への抵抗の原因や解除策を思いつくことがあります。
そうすると、逆向きで出たカードからイメージされる場所や人が、行ってはいけない場所ではなく、自分にそう感じさせる心理的な何かがあることに気がつかされます。
その結果、確かに今はふさわしい場所ではないけれども、いずれ時期や問題が解決できれば、自分にとってよい場所となる可能性があるのです。
たとえば、逆向きカードが何か「歴史的で堅い場所のような気がした」として、「どうも私はそういう重い町はいやなのよねぇ・・・」と感想を抱き、さらに解決カードを引くと、まるでリゾート地を思わせるような「太陽」のカードが出たとします。(「太陽」というカードはこのタロット画像 の一番上の段、右から三番目にあります)
ここで、「ほら、やっぱり私はリゾートなのよね」と単純に思うのではなく、「太陽」カードに描かれている二人の人物の象徴から、「もしかしたら、もう一人の歴史好きの私が眠っているかもしれない」と考えたり、「リゾート地の中でも何か興味を引く歴史があるのかもしれない」とか、「単にリゾート地で遊ぶだけでじゃなくて、ガイドさんでも雇って、もっと町を見てみても良いかもしれない」といろいろ違った発想を思い浮かべるのです。
さらに自分には「学歴コンプレックス」のようなものがあるのではないかと分析してみるのもよいのですが、そこまで行かなくても、今までとは別の見方や楽しみ方をカードから発見することによって、興味のなかった場所にも関心が行くようになればよいのです。
単なる一枚や二枚のカードにも、このように様々な意味が読み取れるものなのです。
タロットは自分を客観視できるツール。
タロットなんて占いでしょ、そんなもの何の役に立つの?
と、特に男性の方々は思われるかもしれません。
ここではタロットを「占い」というアプローチからはずし、あくまでひとつの「ツール」だという前提で話を進めます。
たとえば職場の人間関係で、何か釈然としない居心地の悪さを感じたとします。
ここでタロットを展開します。
すると自分を取り巻く関係図がタロットの絵柄として登場してきます。
じっくりこれを観察すると、自分だと思えてくるカードが必ずあります。と同時に、自分と周囲の関係図も浮かび上がってきます。
その過程で、いかに自分が違う方向を向いて熱を入れていたかがわかったりします。
まあ、平たく言えば、「空気読めてないよ、あんた」(笑) というのが自分で確認できたりするのです。
それはなかなか自分の頭だけの分析ではわからないものです。
「そうかもしれない」と内心感じていたとしても、自分のエゴが認めようとさせず、都合のいいように解釈したり、隠したりしてしまうものです。
それがタロットの絵を使うことで、ある距離感が生まれ、自分で自分の物語をスクリーンで見ているかのような客観が現れるのです。
そんなことだったら、タロットを使わなくても人形とか、キャラクターの絵があるカードでも何でもいいのでは? とも思えます。
いえいえ、タロット、特にマルセイユ版のよいところは、一見中世の西洋の絵柄ですが、そこには時代や国、性別、年齢などを越えた普遍的なパターン(元型)が描かれているため、誰しもが自分やほかの人物などと置き換えることが案外簡単なのです。
そんなこと言っても、あるカードが自分を象徴しているなんて、なぜいえるのか?と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
極論すれば、「あるカードが自分である」と感じさせるだけでOKなのです。そのカードが自分であるかの証明は必要ありません。
つまり、タロットカードが実際の出来事と符合するかどうかが問題ではなく、自分をカードに託して見てみようというその機会を持つこと自体に意味があるのです。
それだけで自分の中にあった問題が外側に「カード」として投影され、客観視できることになり、そのプロセスにより、すでに問題をコントロールする第一段階をこなしていることになるからです。
自分と問題が一体化して見えない時は問題にふりまわされるだけです。これを外側に取り出すことで、問題を扱いやすくさせる働きがあります。
タロットが占いとして当たるとか当たらないとか、そういう使い方と考え方ではなく、自分と問題を客観視する機会を得ることのできるツールだととらえますと、占いを信じない方、ビジネスをされている男性諸氏の方々などにも有効なものになるではないかと私は考えています。
もちろん、さらに他人にリーディングしてもらえば(タロットを解釈してもらえば)、より客観視できることは言うまでもありません。
料理にもタロットが使える?
ちょっと重い話が続いたと思いますので、ここらで軽いネタでも。。。
私は料理が好きなので、家でも妻ではなく私が料理を担当しておりますが、やはりメニューにふと困る場合もあります。
そんな時タロットが使えるんですね。
どうやって?
実はタロットには鳥とか牛とか見ようによっては食材のような象徴が描かれています。それらのカードが出たら、その関係の料理を選択するというわけです。
なんや、無理矢理やん! って思うかもですが、考えてもみてください。
そんな無理矢理が通じるのが、タロットの絵柄のすごいところなんです。
さて、で、今日何しようかと悩んだらタロットを展開します。出たカードに象徴として鳥が並んだ時(これを象徴の連繋と言います)、「おおっ、そうか今日はチキン関係だな!」と思います。(笑)
これだけじゃありませんよ。
さらに料理の種類(調理法)や国籍(和風、イタリア風など)などもタロットから見ることができ、その組み合わせでレシピが浮かび上がるという仕組みです。
これにはもちろん普段から料理とタロットの象徴を結びつけておく必要はありますが、タロットと自分がなじんでくるとできるようになります。
こんな使い方もできるのですね。
ちなみにタロットの絵柄での「鳥」や「牛」は、本来はもっと別の深い意味があることは言っておきます。
では今日もタロットを展開してメニューをば・・・
タロットカードのエネルギーで癒す。
タロットカードはカード自体にパワーやエネルギーがあります。
私はマルセイユタロットという伝統的タロットで、カモワン版という新しく復刻されたカードを使っています。このカードを使用されていらっしゃるほかの方も、ずいぶんカードのエネルギーのことは述べられます。
このカードのエネルギーはすこぶる強いと。
私自身は霊感体質というわけでもありませんので、エネルギーについてそれほど感じているわけではないのですが、それでもなかなか強力だろうと思います。
違うマルセイユ系タロットの話ですが、心身を癒すために直接タロットカードを身体の部位にあてがうヒーリング技術があるのを知っています。(かなり大きなカードです)
ここまで(直接当てる)とはいわないまでも、ある種のカードを眺めることで、心や体にまで変化が及ぶことを実感することがあります。
たとえば「太陽」という明るい色調の、さんさんと輝くまさしく太陽が描かれたカードがあります。これを見ていると、鬱的な心が元気になったという人もいますし、友人との関係を見直して、仲が改善されたという人もいます。(画像に、太陽の下で手を取り合った二人の人物が描かれているため)
タロットリーディングをしていても、まだカードの説明をしていないのに、「星」という、妊娠した女性が穏やかに壺から水を流しているカードを見ているだけで、セッション中に泣き出された女性も一人や二人ではありません。(悲しくて泣いているのではありません。自分の中の「何か」を洗い流しているのです)
タロットカードの働きは、まだまだ私たちにいろいろな可能性を見させてくれますし、隠された効果も眠っているといえるでしょう。
※タロット画像はカモワン氏のサイト でご覧になれます。
タロットの使い方は、いろいろとあるのです。
タロットと聞くと、皆さんは「占い」という言葉がすぐ浮かびますよね。もちろん、タロットは占いのツールとしてとても優れているものです。ですから、ほとんどの占い師さんの方は、タロットカードを使っていらっしゃいます。
でも、タロットはもっともっと幅広く使えるものなのです。本当にいろいろと応用が利くすばらしいツールだなと私は感じています。
その中でまず、私がもっともおすすめしたい使い方は、「思考の整理道具」あるいは「記憶装置」としてのタロットを利用するというものです。
たとえば、あなたがある本を読んだとします。その本の中では、「思ったことが実現するよ」と書いていたとします。あなたは、「ふ~ん、そうか」と感じたり、「よし、早速明日からやってみよう!」と積極的な気持ちになったりするかもしれません。
けれども、日常生活に戻るとそんな思いはすぐ忘れてしまうか、せいぜい一週間くらいの熱期間(笑)で冷めていくことが多いですよね。
ところがタロットを学習して、カードのある並びの法則を理解すると、あなたが読んだ本に書かれてあったフレーズや重要な部分を、カードに置き換えて考えることができるようになります。
そうするとですね、タロットを見るだけで本のことがあなたの頭の中に再登場するというわけです。
しかも、ここがとても大切なのですが、本の知識からさらに発展考察(簡単に言えば、本ではわからなかったことを自分なりに考えるようになることです)が、自然にできるような仕組みもあるのですね。
上の本の例でいえば、「思いが現実になる」というその方法論が、本に書いてあることだけではなく、「もしかすると、そのカギはこういうことかもしれないぞ!」と推測できる可能性をタロットは与えてくれるということです。
なぜならば、タロットは「智慧の書物」「宇宙の書物」と呼ばれるほど中身が詰まっているからです。ただ問題は読み取る方法を知らないと、何も引き出せないということです。タロットは暗号図みたいなものともいえるのですね。
だからここに、タロットを学ぶ必要性が生じるのです。