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目に見えない転機にタロットを。
女性の場合、子供も手がかがらなくなって一息ついた時、ふと家族(家)中心だった視点から自分自身を見つめるようになることがあります。
男性も仕事を定年退職したり、リストラや転職などで「社会」から一時的に切り離されたように感じた時、やはり自己を見つめようとします。
面白いもので女性は家族(内)から外へという時間が得られた時、反対に男性は外(仕事・社会)から内に入らざるを得なくなった時、改めて自分と向き合うことが多くなるともいえます。
ただもう今の時代は、そうした区別はなくなってきているかもしれません。
それとはまた別に、男女に関係なく転機は誰にでもやってきます。それが他人から見てもわかるような大きな出来事や悩み事であることもありますが、意外に傍目からはまったくわからない状態でも転機が訪れていることもあります。
例えば、
今までバリバリと仕事をこなしてきたけれども、理由もないのに空しさを感じたり、将来に漠然とした不安を感じたりするようになった。
自分は本当に今の仕事・相手(パートナー・配偶者)のままでいいだろうかとふと考えるようになった。
生活スタイルを変えてみたいと何となく思うようになってきた。
大した理由もないけれども、引っ越しがしたいと思っている。
もっと別の生き方がふさわしいのではと思う自分がいる。
ソウルメイトがいるような気がしてならない。
目に見えないことが気になるようになってきた。
何もしていないのに、人間関係が変化してきた。
過去のことが気になって仕方がない。
同じような夢をよく見る。
偶然のような同じ出来事、同じものに出会っているような気がする。
時間がとても速くなってきたように思う。
うつ病ではないのだが、何をしても楽しめず、どこにいても自分の本当の居場所でない気がする。
・・・などなど。
このような時は、表面にはまだ出てきていない、あなたの内面や奥深くのものが感じ取っている「転機」を示している可能性があります。
あるいは今のままのあなたの殻が破られようとしている兆しともいえるかもしれません。
一見不安や闇のようでいて、大きな変化と成長のきっかけ、タイミングが示唆されているともいえるのです。
ただ何をどうしていいのかわからないというのが正直なところだと思います。それは内面にあり、目に見えない心や精神の部分でもあるからです。
それを表に映しだし、整理していくことのできるひとつの方法がタロットです。
暗中模索、漠然とした状態のあなたに一筋の光明や出口をタロットは与えてくれるかもしれません。
ちょうどそれは、カモワン版マルセイユタロットでは「月」から「太陽」、「隠者」から「運命の輪」、「恋人」から「戦車」のどれかとして表される現象でもあるのです。
タロットと国
以前に タロットを実際や物語の人物に当てはめて考えてみることをお話しました。
もちろん人物だけではなく、事柄に当てはめていくことも大切で、リーディングにも役立つますし、タロットの学習効果を高めるものです。
さて、そんな「当てはめ」なのですが、身近なところでは「国」をタロットで考えてみるのも面白いものです。
例えば「アメリカ合衆国」
皆さんはどんなカードを思い浮かべますか?
一般的には「戦車」がイメージされるようです。(マルセイユ版)
戦車のカードは勇ましい人物が、馬車(戦車)に乗って堂々と進んでいるように見えます。上を覆う天蓋には、星が描かれています。
このようなところから、戦い、勝利、世界をリードしている、星条旗・・・などかイメージされて「アメリカ合衆国」と想定されてくるわけです。
ただこれは、もしかすると若干古い姿の「アメリカ」かもしれません。
例えば今は中国が結構台頭してきており、様々な分野で国際的にも影響力を強めています。また中国(中華人民共和国)の国旗にも星が描かれています。ですから「戦車」は中国だとイメージする人もいらっしゃるでしょう。
この時、単純に絵柄から連想する場合と、タロットの意味や象徴を深く理解してイメージするのとでは、また国の当てはめ方も違ってくる場合があります。
後者の場合は、タロットを通してその国と奥深くつながってくる可能性があります。
なぜなら国や地域にもにも、いわゆるその「象徴体」や「精神体」のようなものが存在するからであり、それとタロットが結びつく仕組みがあるからです。
国に宿って息づく心といいますか、国を人間化したものといえばわかりやすいかもしれません。このような目に見えないある種のものを、タロットは普遍的に関連させていくことができるのです。
この作業が深化していくと、国の行く末や盛衰、意図といったものも推測できるようになるかもしれません。それは国を体現する人物と直接会話するようなものだからです。
ともかくも、タロットを習っている人はいろいろな国や地域をタロットで当てはめてみてください。それ自体が訓練になります。
さて、ところで日本はどのカードになるでしょうか。
タロット講座、どのタイプを選ぶ?
明日から二日間四国高松にタロットの講座に参ります。
受講生の皆さん、またお会いできることを楽しみにしております。
さて、皆様の中にもタロットを学びたいけれども、自分にはどんなスタイル(学び方、講座タイプ)が向いているのかわからないといった方もいらっしゃると思います。
まず私の行っている例でいいますと、マンツーマンの個人教室と複数の人数で行う講座とがあります。
複数の人数でとは言っても、友人同士のような最初からの知り合い同士のものと、普通のセミナーのように、個人個人で申し込まれて集まった見知らぬ方々で行われるものとがあります。
また場合によってはコアな知人同士をベースにして、さらに他の知らない方も入って学ぶというスタイルもあるでしょう。
とりあえず分類として、
1.マンツーマン
2.友人同士
3.面識ない人たちが複数
という形式を想定します。
1のよい点は講師と一対一なので、たとえカリキュラムは決まっていたとしても、自分用に臨機応変に教えてもらえるところです。質問も自分だけで独占できますし、講師側としてもその人に応じた理解・進度を適切に調整できることにもなります。
またマンツーマンだと時間も融通が利くことが多いです。集団の講座ですと日にちと時間が最初から決まっていることがほとんどですから、急用で欠席もやむなしということもありえます。しかしマンツーマンならその辺りの変更も割と自由です。
対して3の通常セミナー形式ですと、なんと言っても他の人がいるので、特にタロットの実践練習では様々なケースを見ることができ、相手との交流も深まります。時には新しい友人としてつきあいが始まることもあるでしょう。私が常々語っている「趣縁 」効果です。
日時も最初から決まっているので、逆に参加意識と学習モードへの切り替えが高まるということもあるかもしれません。
ただ中には参加者で馬の合わない方もいて、不快な気分を味わうこともないとは言えません。また周囲に遠慮、あるいは時間的流れと制約の中で十分に質問ができないということもあり得ます。
2はその中間で、ある程度自由が利きつつ、仲間で学んでいるので、複数の視点やケースも観察することができるという特徴があります。何よりも最初から楽しい雰囲気でしょう。しかしその分、馴れ合いになりやすいという欠点もあり、聞き漏らし(友達に聞けばよいとか)や、真剣さに欠けることもしばしば生じたりします。
結局は、自分の目的と得意な学習のタイプによって選択すればよいと思います。
例えばタロット占い、タロットリーディングのプロ(タロット専門ではなくても、タロットリーディングを提供してお金をもらうという場合も含む)を志向しているか、最初は趣味でいいと考えているか、あるいはタロットを知識として学びたいかなどによって違ってきます。
そしてこれまでの他の学習においても、少人数や一対一のほうが習得しやすかったか、反対にたくさんの人がいたほうがやりやすかったか、などふり返ってみるとよいでしょう。
他人とのコミュニケーションが苦手ながらも自分を見つめるため、あるいは変えたいために、マンツーマンをもってタロットを学ぶという方もおられます。これは他人をリーディングするというより、まさに自分を変えるためのタロット学習といえます。
時間的なことも選択基準になります。速く技術を習得したいか、じっくりとほかの人のものも見ながら学びを進めていきたいかにもよります。マンツーマンは前者、複数は後者に適しています。
それに、マンツーマンと集団のそれぞれの長所・欠点はあとで補うことも可能です。
例えばマンツーマンで学んだあと、タロットの勉強会に参加すれば複数のリーディングケースを観察でき、人と交流することもできます。
逆に複数人数での通常セミナーで学習したあと、自分の弱点や理解が今ひとつな部分をマンツーマン講義によって補ったり、発展させていったりすることもできるのです。
マンツーマンは講師によっては受け付けていないところもあります。また逆にマンツーマンしかされない方もいらっしゃいます。北斗神拳・一子相伝ではないですが(笑)、自分流の秘儀・テクニックみたいなものをお持ちの占い師の方などに結構あるようです。
ちなみに私はどちらでもOKです。(マンツーマン枠が少しずつ埋まりつつあるので、検討している人はお早めにお問い合せください)
どちらにしても、いきなりの講座学習は不安だという場合は、私もやっていますが、体験会や入門編みたいな短時間のセミナーに参加して判断するのもよいでしょう。講師やタロットとの相性は大きいものがありますから。
月のカードの闇
昨日は中秋の名月でしたね。
観月会などでお月見を楽しまれた方も多いかと思います。
さて、タロットにも「月」というカードがあります。
このカードはいわば大アルカナの中では一番読みづらいカードだといえ、タロット講座の練習時においても、皆さん苦労されているところがあります。
しかし、私はあえて「これだ」という教え方はしていません。読みづらいからこそ、講師から「これが読み方ですよ」と簡単に聞いてしまうと、それしか当てはめられなくなるからです。
もちろんまったくヒントや手がかりを与えないわけではありません。しかしタロットはおよその道筋を示してもらったあとは自分で発見していくこと、気付いていくことに意味があるのです。
そうして自分が「そうか! こういうことだったのか!」と驚きをもって感じ、認識したものは生涯忘れることはないのです。それがまさに血となり肉となり、タロットの神秘と人間の可能性に真に驚嘆することになるのです。
それで「月」のカードの話に戻ります。
意外に見落とされがちなのですが、「月」は太陽の「陽」に対して「陰」であり、「陽」の「伸ばす」「拡大させる」というよりも「育む」「保つ」ということに関係します。
人間が日中に活動し、夜は眠ってエネルギーを蓄え休息するように、「陰」である夜や闇の部分は切り捨てられたり、避けたりするものではなく、必要なパート・時間なのです。
植物も夜に大きく生長します。暗い状態でないと育たないものは案外と多いのです。
「陽」である光はまた「熱」を持ちます。それに反して「陰」の闇はクールダウン、冷気を伴います。
暑い夏に太陽の下で生ものをさらしておくとたちまち腐るか、水分が蒸発して干からびてしまうかになりますが、夜だと場所よっては涼しく、しばらく鮮度を保つことも可能です。
大切なのは「陰」「闇」はネガティブなことばかりではないというバランス感覚です。
今回述べていることは、「月」をリーディングするためのヒントです。それもノーマルな読み方からさらに一歩進ませるものを内包しています。
「月」と陰・闇の関係を考察しながら、是非新たな視点を獲得してください。
心理的時間
こういうことはよくあると思います。
たとえば何かに熱中していたり、忙しくしていると時間は短く感じ、反対に何もすることがない弛緩した状態では、時間は長く感じたりしますよね。
これは時計の刻む物理的な進行時間と、私たちの心理的な時間感覚とは異なることを意味しています。(前者をクロノス時間、後者をカイロス時間ということもあります)
だから「時間を超越できる」というようなことは申しません。(笑)
ここで考えたいのは、時間の使い方というものです。
先述したように物理的な時間は誰にも等しく刻まれるものです。「刻一刻」という言葉があるように、これはAさんにはゆっくり、Bさんには速くというようないい加減さや情け容赦はありません。
しかしながら、心理的には速く進んだり、遅くなったりする(と感じる)のも事実です。
ということは、同じ一時間、そして24時間(一日)、1ヶ月、半年、一年と過ごしてきても、感覚的には個人差があるということです。
言ってみれば心理的には、のんびりと生きて時間の進行を緩やかにしていくこともできますし、逆に一定期間の集中によって、時間を短縮する(したような気分になる)ことも可能なのです。
また時間を短縮するということは、作業量にも変化を及ぼすこともあるということです。
普通の状態でできる量を集中することで増やし、結果的に能率を大幅に向上させることも場合によってはあるからです。
従って今まで無駄の多い時間を過ごしてきたという方は、自分が集中できる、つまりは打ち込めるものや方法を見つければよいのです。あるいは集中できる対象を学ぶということでしょうか。
そうすると、年齢や時間というものもあまり気にならなくなるでしょう。
ちなみに時間の進行が感覚的に速くなってすごいスピードになると、その当人は逆に時間経過が遅くなっているように感じたり、ほかの人から見えるということも考えられます。
集中し、楽しく充実した人生を送っている人が若々しく見えるのもそのせいかもしれません。
究極の集中力は、結局、時間をゆっくりさせる(ゆったりしているように見える)のでしょう。
ただそれでも、人はいつも集中できるものではありません。あえて何もしないような、時間を長く感じるような「心理時間」も必要だと思います。
ちなみに今までのことは、タロットカードの「節制」と「運命の輪」から出てきた事柄です。
特にカモワン版マルセイユタロットでの「タロットマンダラ」では、「節制」の隣が「13」であることは、「時間」ということをテーマにして見た時でも興味深い並びとなっています。
