自分に規則やルールを作る。

よく、「特定の考えやルールに縛られずに、自由にのひのび生きていこう」という話を聞きますよね。


これはもっともな話です。


ひとつのことにこだわりすぎていると、いつの間にか自分のためではなく、その正しいと思っている強固な考えを守るため、あるいは証明するために、生きていくことになりかねないからです。


これでは本末転倒です。


主人公が自身や人間ではなく、規則やルールという事柄やモノにすり替わっていることになります。


ただ、一方では自分に自信がない人、主義主張ができず、いつも人のいいなりに動いてしまうような人には、自分の中に、ある種の「規則」や「教義」「信条」を設ける必要もあります。


「私は自由が好き」と思ってはいても、逆に言えば「何も信じているものがない」「何も主張するものがない」「没個性」ということにもなりかねません。


自分が正しいのに、正しいと言えない人、つい人の顔色をうかがって気遣いで疲れてしまう人、自分さえ犠牲になれば周囲は丸く収まると思っている人・・・このような方は自由でいることよりも、まず自分の「正義」を確立してください。


自分の中にルールを作り、それに従って行動していくことです。「何があっても、これだけは守ろう」とか、「何も言えない時でも、これだけはしておこう」とか、「自分ルール」をあなたの思う「正義」によって作るのです。


「正義」がわからないのなら、自分がよいと感じることからでも構いません。本や人の話から得た知識や賛同したことでもいいでしょう。


簡単なものからでも、あなたの中にある「信じていること」を明確にし、ルール化していくのです。


ルールができれば、それに基づいての判断と行動がしやすくなり、気がつくと主張のできるあなたに徐々に変わっていきます。


そして、それを続けていくと、いつかそのあなたのルールは古くなっていきます。ルールに疑いを持つことにもなるかもしれません。


その時こそ、新しい考え方やルールに交替するタイミングが訪れているのであり、古いものは壊されていくことになります。


こうして、次第次第に本当の意味での自由を獲得していくのだと私は考えています。


ですから、規則やルール、正義といったものに縛られること、縛ることは決して悪いことではなく、最初のステップとしてはむしろ必要なものとも言えましょう。


実は、これまで述べてきたことは、タロットカードの「正義」のカード一枚で説明がつくことなのです。

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