礎となるカードを見抜く
タロットのどんな展開法(スプレッド)でもそうだと思いますが、その展開で重要な位置を占めるカードがあります。(一枚引きは除く)
いわば建物でいえば大黒柱に当たる基盤・核・礎といってもよいカードです。
カモワン流の展開法の場合、最初の三枚の位置だけが決まっているだけで、あとは引いたカードの視線や方向によってどんどんと変化していくのですが、それだけに、その展開の中心となるカードを見破れるかどうかがカギとなってきます。
そのポイントとなるカードを発見するということは、戦闘マンガなどで主人公が「敵の弱点はどこだ・・・」と探り、「見えたぞ! ここか!!」と決定的な勝利を確信するようなものです。(笑)
それには「問い」と出たタロットの展開からひとつの物語(ストーリー)を作る必要があります。
例えば物語の作法として「起承転結」がよくいわれますが、この時の「転」に当たるものを展開の中のカードから探すのです。
またタロットリーディング時での感覚が極限まで研ぎ澄まされてくると、そういった中心を象徴するカードが直感的にわかったり、カード自体が光っているかのように見えたりすることもあります。
カモワンタロットの場合は、カードが立体的に浮かび上がって見えることもあります。
私も実際、カードの中の人物が抜け出して語りかけてきたような感覚を得たことがあります。ちょうどそれは3D映像のホログラフィを見ているかのようでした。
私の知っているタロット占い師は、すべてのカードが立体化し、それぞれのカードが話す会話を聴いたり、見たりしているだけで占いができるとおっしゃる方もいます。
それはともかくとしても、初級者の間はついついカードを何とか覚えた意味と質問に当てはめようとミクロ的に(局地的に)一枚一枚単独で見ようとしがちです。
それもひとつのやり方ですが、時には姿勢自体を後ろにそらせ、視野を大きく取り、全体を上から見渡すようにカードの展開全体を眺めてみましょう。
そうすると、構造的に(カモワン流のような形が一定でないものは特に)、どの部分が礎(いしずえ)となっているのか「形」として見えてくることがあります。
人体でいえば腰や丹田みたいなものです。
そこの位置にあるカードを意識することで、全体のメッセージも自ずから把握しやすくなります。
いわば物事の本質を見抜く目を持つということでしょうか。
「女帝」や「力」「節制」にはそのことが描かれています。カモワン流のタロットマンダラでは奇しくも「力」が真ん中・中心の位置にあることも興味深いことです。
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