目に入るものはあなたに大きな影響を及ぼす。
正月に妻の実家(広島です)に帰省した時、義父といろいろとお話をしました。
義父は80歳を過ぎていますので(でもとても元気です)、やはり若い頃の話となると戦争中や戦後すぐのことになってきます。
私たち戦争を直接知らない世代ですと、戦後、アメリカの民主主義が導入されて、すぐに自由・アメリカ賛美となっていったと思いがちですが、義父によると、実際は「人の心はそんなに簡単にすぐ変われるものではなかった」ということのようです。
昨日まで神国日本、鬼畜米英と教育されてきたわけですから、やはり戦争に負けたからといって、その瞬間から洗脳が解けるわけでもなく、価値観も突然変貌するわけでもなかったようです。
これは考えてみれば当たり前でしょう。人は長い間信じ込まされて実践してきたものを、急に変えることは難しいのです。
そんな義父が、次第に自由主義とか、アメリカの気風などを心で感じられるようになったのは(つまり本当の意味で軍国時代の洗脳が解けたのは)、アメリカの映画を見るようになってからだったそうです。
映画に出てくる一般人の暮らしぶり(生活)、モノの考え方、あふれる物質などを見て、「ああ、こういう世界があるのか」「こういうのが自由主義というものか」と、その、これまでの日本人(の生活)とのあまりの違いぶりに、そう実感したというのです。
明治時代でも外国へ行って学んだ政治家と、そうではない人との認識・考え方の違いは大きなものがあったようです。
つまり、実際に目で見て感じることが、その人を変える大きな意味を持つということです。
逆にいえば、目で見たり、肌で感じたりするようなバーチャルな世界か、リアルに見えつつも情報統制された世界の中にいれば、それが本当だと信じ込むことにもなるでしょう。
この前もある番組で日本に来ている中国人留学生のインタビューがあり、中国人学生たちは一様に「日本に来るまで、中国が何もかもうまくいっている理想の国だと信じていました」と語っていたのが興味深かったです。
自国にとって都合のいいことしか知らされないので、国民は皆問題のない国だと信じ込まされているというわけですね。
ここで私が言いたいのは、「洗脳や情報操作に気をつけろ」ということもありますが、それよりも強調したいのは、映像(見たもの、見ているもの、音も含めて)が人の意識に多大な影響を及ぼすのだということです。
ということは、ただ漫然と日々目に入るものを受け容れる生活をするのではなく、自分の目に入るものを制御し選択をしたほうが、「自分の思う世界」を造りやすくなるということでもあるのです。
見ているモノのレベルに応じた世界を、あなた自身が造り出すということです。
ですから、日頃からネガティブなもの、ひどいもの、低俗なものなどを見るのではなく、美しいもの、優しいもの、穏やかなもの、高尚なもの、元気なものなど、自分が望む、よりよい状態のものを目に入れていくことが大切だと考えられます。
そんなことを言っても自然に目に入ってくるものがあるのにどうすれば・・・と思うかもしれませんが、自分でコントロールできないこともあるとはいえ、テレビを消したり、悪口雑言の文章を見ないようにしたり、よい景色を見に行ったりなど、むしろ自分でコントロールできることのほうが多い気もします。
またたとえば、自分の部屋がいつも散らかっていて、それが目に入ってしまうようならば、その対象に働きかけてコントロールすることもできます。この場合だと、掃除や整理整頓をして整然とした部屋に自分でするということです。
ほかにタロットを使ってよい方向のイメージを持つことも可能です。
これからは目に入れるもの、入るものにも気を配って行きましょう。
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