迷った時に
考えすぎる人のために
私もそうなのですが、何かを考えすぎる傾向の人がいます。
考えること自体は悪くはないですよ。そうやって思考を繰り返し、人類はまさに試行錯誤(笑)の結果、進歩して来たのだと思えますから。
思考しないと、簡単にマインドコントロールされてしまう危険性もあります。
ただ、何事もやり過ぎはまずいです。
そういう人には、本当に、ツベコベいわず体験してみることがいいんですね。
たとえば趣味に山登りを検討している人がいたとします。
考えすぎる傾向の人は、いちいち形や調べ物から入ります。
「装備はどんなものをそろえなければいけないのだろう?」「この年で大丈夫かな?」「近くに登れる山があるのだろうか?」など、いろいろと気になって、結局チャレンジする機会を失っていくことになるのです。
だから「何も考えずに、即実行に移せばいいんだよ」ということは、今までも皆さん、アドバイスとしては聞いたことがあるでしょう。
そしてこういったことで機会を失うのは、心の奥に不安や、かつての失敗のトラウマがあるからで、それを浄化・解消しないといけないということも耳にしたことがあるかもしれません。
確かに深く考察していけばそのようなことが要因としてあげられるでしょうが、ここでは言及しません。
山登りの話に戻ります。
もし、くよくよと、山登りするかどうかで悩んでいるのなら、いっそのこと違うアプローチで実際に山に登ってしまうのです。
この人の場合(あくまで仮の例ですが)、「山登りとはこういうものだ」「山登り=健康づくり」みたいな固定したイメージがおそらくあり、どうも「山登り」を「苦行」や「修行」としてとらえているのでしょうね。
ですから、足でコツコツと山に登るのではなく、いきなりヘリコプターやケーブルカー、ロープウェイなどで頂上に登ってしまうのです。
そこから見る景色のすばらしさを味わいながら、「もし、ここまで自分の足で登ってこれたらすごいだろうな」というように、達成感をイメージします。
つまり、成功や天国気分を先に便宜的に経験するようなものです。
自分の足で登るのが大変だと思うのならば、そうやって観光登山?みたいなことを繰り返してもよいわけです。
いつしか、別の意味で登山が趣味になるかもしれませんし、頂上へ行った気分をほかの形でもっと大きく味わいたいために、自らで登る本当の登山を始めることになるかもしれません。
登山を例に出しましたが、ほかのケースでも当てはめることはできます。
目標までの過程をすっとばして、目標状態を先に体験してしまうということですね。(物理的にできないものもありますが、心理的には似たようなことは可能でしょう)
なんだかちょっと麻薬ぽいやり方ですが。もちろん合法です(笑)。
一方、いつも何も考えずにつっこんで行く人も注意です。先の例えでいいますと、ヘリコプターばかり使って楽しんでいたら、ヘリコプター代がかさんで、お金がなくなった・・・みたいなものです。(笑)
これらをタロットでいえば「愚者」と「隠者」で説明することができます。
何も考えない人は「愚者」、考えすぎる人は「隠者」といえます。(ともに問題の時はカードは逆向きです)
だからこのカード同士はペアで向き合うことが可能であり、それぞれがお互いをカバーしあえるのです。
とはいえ、だいたい相談に来られる人は「隠者」に偏る傾向が強く、人生は基本、「愚者」の姿勢でいたほうがラッキーでスムースに行くケースが多いと感じます。
ホント、皆さん、もっと気楽に行ってもいいんじゃないでしょうか。
悩んでいるあなたは尊い。
昨日のサッカーW杯、日本代表戦、盛り上がりましたねぇ。
「今回は期待できない」というほとんどの人の予想を覆し、初戦での勝利、そして敗れはしましたが、強豪オランダ相手に最低失点のみという善戦でした。
何か2002年以来の統一された闘志というものを感じさせました。2006年でも選手たち皆さん、頑張ってはおられたのでしょうが、何かそれぞれの気持ちにちぐはぐなものが見られたような気がしています。
それは単純に二戦終えての結果の違いだけから来る錯覚かもしれません。そういう意味では「結果」ということも、他人への説得力を持たせるということでは重要な事なのでしょう。
またオランダ戦は負けましたが、試合としては勝ったカメルーン戦よりも内容として価値があるように感じました。これは「結果」というより、「過程」が輝いた試合といえましょう。
結果も大事、過程も大事、そのバランスが重要だと私は思います。
さて、そうは言いつつも、私はタロットリーディングや講座においては、「過程」というものに重きを置いています。
自由経済の社会では、とかく結果ばかりが重要視されがちですが、心の分野、悩みの相談などでは過程・プロセスが大切だと考えています。
仕事、恋愛、人間関係・・・ライフステージの様々な場面で人は悩み、迷います。
その時、「一番よい方法(道)はどれか」「この大変さから脱する方策はないか」と考えます。
たいてい、このような時に思っている(願っている)のは「よい結果」です。
確かに先が見えない不透明な状態だからこそ悩んでいるわけですが、それは自分のあるべき姿が見えないだけであって、皆よい結果を望んでいるはずです。
しかしながら、もはや悩みの状況になってしまっていること自体を思えば、この「悩んでいる今」の意味も考えてみるとよいのです。
意味はわからなくても構いません。何か意味があるかもしれないと少しだけ現況に焦点を当ててみるのです。
よい結果を望むのは人間として当然の心理ですが、結果ばかりを見ずに、「苦悩している私」と私が私を思ってみましょう。
そうすると、「悩みそのもの」や「悩んでいる自分」に価値があるのでは、という思いがわいてくることもあります。
実はそのことの確認を、カモワン版マルセイユタロットのリーディングでは行っています。
カモワンメソッドでは、問題を象徴するカードとその解決を象徴するカードがセットで出ることにより、問題自体にも意味と価値があることに気付かされます。
なぜなら問題を表すカードも、それ単体では「よい意味」や「可能性」を本来示しており、ただそれを発揮することに今は阻害されているだけだと考えるからです。
結局悩みや問題をきっかけにして、自己成長していくという過程をカードを通して前もって経験していくということになります。
そして実際に問題が解消していけば、さらに成功体験を積むことができます。
ただ重要なのはその過程であり、問題を直視して解決に向かう心とプロセスなのです。
もちろん結果も大切です。
それでも逃げずに、今の悩んでいる自分を見て問題に立ち向かい、「克服していく」あるいは「癒していく素地があるのだ」と気づいて「実際に変化を起こしていく」、その一連の流れと自分のベクトルの転換こそに意味が非常にあるのだと私は考えています。
だから、悩んでいる人は尊いものだと思います。(悩んでいなくても尊いですが)
それだけエネルギーをかけ、少なくとも何とかしたいと心を砕いているからです。
悩み中は何の実績も結果も残せないように見えますが、一生懸命作業をし、汗をかいているのです。それを誰が意味のないものと断ずることができましょう。
悩みの最中と過程の価値を思い、自己を卑下することなく、勇気をもって立ち向かっていきましょう。
過程の大切さに気がつけば、自然と結果だけを気にする心もなくなり、逆によい結果を招くことも可能になるのではないかと私は感じています。
変わらなくてもいいことがある。
私は「タロットであなたを変える」なんてニックネームをつけていますが、別に無理に自分を変えようとしなくてもいいんですよ。なんか矛盾みたいな話ですが。。。(^_^;)
今は本当に自己改革を訴える本やセミナーなど花盛りです。
それでついつい、「自分を変えなければいけない」「自分が変わらなければならない」とあせり、強迫観念のようになって、自分を追い立てます。
そうなると、まずいことに、今の自分を否定する方向になってしまうのです。
「変わらなければならない自分」というように強く思いこんでしまうと、「今の自分が悪いから、よくなるために変わらなければならない」と、いつの間にかマイナスからの出発での思いに変換されてしまいます。
もちろん現状の問題点を明確に意識し、はっきり前向きな意味で改革を思っての「変わらなければならない」はいいでしょう。変化しないことは、問題のある現状が続く恐れが高いからです。
しかしながら、今の自分の良さを無視して(あるいは否定して)まで、自分を変える必要はないのです。
変える前には、現在の自分でもいいところがあることを認めることです。
否定したままの次の段階への移行は、重い荷物を背負ったまま困難な旅路に出向くようなものです。やがて荷物の重さに耐えかね、改善どころか、その場で立ち往生してしまうことにもなりかねません。
現状の自分を肯定するがことがてぎずにしてしまう改革は、危険ですらあります。なぜならば、改革は破壊を伴うからであり、破壊する前には壊してもいい自分を受け入れ、理解していることが必要だからです。
いわば、立ち退きのためには地主や建物の所有者に、了解を得ておくようなものです。そうしないと、強烈な逆反応(抵抗、退行、虚無感)や不安・憎悪となってエネルギーが残ります。(勝手に壊しやがって・・・と苦情が出ます)
「今まで大変だったね、ご苦労さん」「お疲れさん、お役ご免だよ、新しい自分に交替するよ」「いいよね? もう」「今の自分もOK。だからよい点も残しつつ、もっといい新しい自分に変身していこうよ」
このようなやりとりが自分の中で納得して行われていると、変わることへの抵抗も障害も少なく、スムースに次へ移行ができるのです。
これをタロットで表しているのが、「13」であり、「愚者」なのですが、今はタロットのことを知らなくても構いません。
あなたの感情に、「変われ!変われ!って、うるさいよ」とか、「解放とか、枠をはずせとか、もうしんどいよ」などと感じているうちは、無理をしないことが大切です。
次の段階への準備ができていない時は、抵抗や不安といった形で、逆にあなた自身を守っていることもあるからです。
そのままのあなたでもいいこと、今の自分でもよいことがあること、これをじっくり味わって、楽な気持ちでいるほうが重要なこともあると覚えておけば、自分を変えるタイミングもうまくつかむことができるでしょう。
どんなことにもいいことはある。
これは、ある本の受け売りではあるのですが、ネガティブな気持ちの時や、何か失敗した、まずいことが起こってしまったというような時に使える気分転換のテクニックがあります。
それは「これにも何かいいことがあるに違いない」と思うことです。
スピリチュアル的には、「どんなことにも学びや意味がある」と考えることが多いのですが、どうしても「学び」という姿勢でいますと、余計つらくなったり、自分を責めたり、勉強しなければ・・・と堅くなりがちです。
もう少しラフに、そして単純に「こんなことでも、いいことが必ずあるはず」と思うだけで、意外に気持ちはましになってきます。
最悪と思える状況でも、探せばきっとプラスのことは何かあります。泥の中からでもダイヤモンドの原石が見つかることもあるのです。
このことは、タロットリーディングにもいえることです。
自分のことでもクライアントのことでも、一見問題がたくさんあるように見えても、そこに「きっといいことが隠されているはず」という前提で読み解いていきますと、特にカモワン式でいうところの解決カードが輝き出します。
また問題として出たカードが、実は恩恵であったことにも気がつかされるのです。
カードに良し悪しはなく、さらにいうなれば、出るカードはすべてよいものなのです。
これは「特定のカードには悪い意味がある」と覚えている人には、最初のうちはなかなかわからないかもしれません。
しかし、私は本来、タロットカードには悪いカードはないものと思っています。
そうするとカードから人間への信頼にもつながっていくのです。
どんな悪い状況に陥っても、いいことを見つけてみましょう。
結局、これはタロットカードでいえば「愚者」になることを意味しているのです。
あせりからの選択はまずい。
商売の手法で、よく「お急ぎください!残りあとわずかです!」というように、あせらせて購入を急がせる手口がありますよね。
別にそれが実際そうならばそれでいいですし、たとえこちら側が思っていたこととは違う意味だったとしても、それも商売のテクニックというものでしょう。
(最初から3つしかないものを売り出しておいて、ひとつ申込みがあっても「残りあとわずかです」と書かれてあっても、ある意味正しいですよね)(笑)
ただ、ひところ横行したオレオレ詐欺ではないですが、人は気が動転すると、誤った選択をしてしまうことがあります。あせりからの決断はよくないことが多いのです。
かくいう私自身も、「これを買わなくては」とか「この会に行かなくては」とあせって、失敗したことも結構ありました。(ただ講座やセミナーなどは大きな意味で考えると、無駄なものはあまりなかったといえるのですが、受講するタイミングの問題はありますね)
これが悪いのは、あせりのために普段のあなたの視野が奪われ、言ってみれば「見る範囲の少ない色メガネ」をかけたような状態となって、ひとつのことしか目に入らなくなってしまうことです。
つまり、この時すでにその事柄に対して、イエスかノーかの選択肢しかなくなっているわけです。
このような場合、家族や友人に相談するなどして他者の意見を聞くことと、すぐに決断せず、時間を置くことが求められます。
そして、タロットも役に立ちます。たいてい、タロットが正しい選択を示唆してくれるからです。
しかし、それでも時には、展開した意味がうまく読み取れないこともあります。
「なんだ、タロットだって役に立たないじゃないか」と思われるかもしれませんが、実はここでタロットを引く意味は、「答えを出すこと」だけではないのです。
一番大切なのは、タロットを展開することにより、決断までにインターバルを置くことができるということです。いわばクールダウンの時間の創出です。
また選択において、タロットを展開しても読み取ることができないのは、その多くは、あなたがイエスかノーかのあせりの心理状態にいるためです。
「どちらかわからない」という展開自体、どちらでもよいか、ほかの第三の道があることを示しています。
タロットはあなたに、「落ち着こうよ、もっと平常心に戻って視野を広げてみては」とアドバイスしているのです。
乱雑に見える展開図は、そのままあなたの心の状態を鏡のように映し出しています。
タロットとの信頼関係が深くなればなるほど、このことがよくわかってきます。
ついつい何でも簡単に飛びついて、あとで反省してしまうあなた、タロットを習って落ち着いてみませんか。